第43話「柳生但馬守宗矩はツインテール女子高生の夢を見るか?」

寛永十三年、江戸柳生屋敷。

柳生但馬守宗矩は女子高生になりたかった。

宗矩は宗矩という諱よりもずっと上様から与えられた柳但りゅうたん(一般人が想定する三代将軍家光がつけた宗矩に対する渾名を指す言葉。割とマイナーな歴史トリビアだったのだが某ソシャゲで取り上げられて有名になった)という呼び方が好きだったが、友景の未来視で未来を見るうちに異様な強さを誇る女子高生という存在に興味をもちはじめたのだ。友景は宗矩がついに狂ったと思い「お歳を考えられては」と窘めたが、宗矩は自分にも可愛い渾名があるのだから萌えキャラ化する余地は十分あると主張した。宗矩は友景に自分を女子高生化するよう頼み込んだが、陰陽道にそんな術はない。

だが宗矩はいきなり扇を取り出して友景の制止を振り切ると、とにかくすごい能を踊ることで平成三十一年の日本へとタイムスリップした。

とりあえず髪型をツインテールにしてみた。

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