ごあんないー
「クー、後はお姉ちゃんに任せなさい」
「嫌です。お姉ちゃんには任せられないです」
フーさんがにゅるっと出てきたら案の定姉妹喧嘩が始まったので、こっそり部屋から出る。
「ふふっ、私に勝てると思っているの?」
「負けないです」
……なんの勝負をしているんだろう。
気になるさー。
チラリ……うほっ、そっちの勝負ね。
……
……
ご馳走さまです。
よし、幼女の部屋に行こう。
「アテアちゃん、起きていますかー…ありゃ、居ない」
誰も居なかった。
……寝るか。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
裏世界…ルゼルの部屋に意識が変わった。
相変わらず美人だのぅ…背筋がピンっとして…突き出た胸が素敵……おや、今日はノーブラ……おっと、危ない危ない。
「おかぁさんっ、ただいま」
「ん? アスティおかえり」
「序列戦は勝ちましたよ! 私がとどめを刺しました!」
「おめでとう。何位だ?」
「六位のハズラです!」
「それは凄いな。六位くらいなら深魔貴族五十位以内に入れるぞ」
それは良い事を聞いた。
でも今日は戦ったばかりだからお休み。
ルゼルにくっ付くのだ。
後ろからぎゅー……良い匂い。
「私の婚約者のヘルちゃんが神武器を欲しいって言っていました」
「連れて来れば良いぞ」
「どうやってですか?」
「これを身に付けて一緒に寝れば良い」
シンプルな黒い指輪。
これがあればこっちでも一緒に過ごせる。
私と同じように一度ルゼルの中に入って、人形を作ってから魂を入れるのか。
なるほど……ん? この方法なら、死んでも魂さえあれば裏世界で復活出来る? って簡単にはいかないか。
「じゃあ連れて来ますね!」
「あぁ、行ってらっしゃい」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
また幼女の部屋に戻ってきた。
暖かい…ライラが一緒に寝ている。
よしよし、ケモ耳を堪能しよう。
耳の根元がコリコリしていて良い固さだなぁ…高級絨毯のような毛並みを堪能しつつ、耳先を指の腹で撫でる。
「ふみゅっ…ふにゅっ…んっ」
スカートに手を入れて、尻尾の付け根を摘まんで少し上に釣り上げ、キュッと刺激。
ライラの口が半開きになって、少し舌が出てきた。
チューして欲しいのかな…
「んぅっ…んぅ…んんっ」
チューしていたら目が開いたけれど、とろーんとして可愛い。
よし次は……
「ただいまなのじゃ!」
ちっ、幼女が帰ってきたか。
空気読めよ。
あっ、ライラがまた寝ちゃった。寝不足だったのかね。
幼女はそのまま私とライラの間に身体を捩じ込んできた…どうしたよ。
「何処に居たんですか?」
「家じゃ。ヘルたんはもう少ししたら帰って来るぞえ」
「……ヘルちゃんを生贄にして先に帰って来たって顔をしていますね。だから少しご機嫌なんですね」
「そそそそんな事ないの」
動揺するでない。
邪魔されたから幼女の尻を触ろう。
もみもみ。
「ヘルちゃんが帰って来たら一緒に裏世界に行ってきます」
「……わっちはどうすれば良いのじゃ?」
「寝ていれば良いじゃないですか」
「起きるのにも力を使うんじゃぞ?」
「真面目な口調で堕落した事を言わないで下さい。私とライラのイチャイチャを邪魔をした埋め合わせをお願いします」
「パンツ見せちゃるの」
見慣れているからわざわざ見せなくて良いよ。
「それチロルちゃんのパンツですよね? ブカブカなんで自分のパンツを履いて下さい」
「どっか行ったのじゃ」
「どっかって…あっ」
私が手首に着けていたシュシュは幼女のパンツだったよ。
くるんとしたら見分け付かないんだよなぁ…
チロルパンツを脱がせて、シュシュ改め幼女のパンツを履かせよう。
「アレスティア、わっちのパンツを身に付けるなんて、そんなにわっちの事が好きなのかえ?」
「好きですよ」
「……むぅ」
……自分で言っておいて照れるなよ。
あっ、ヘルちゃんおかえりー。
「ただいま。どうしたの?」
「アレスティアがわっちを口説くんじゃ」
「いつもの事じゃないの」
ヘルちゃんが幼女を抱っこして、サラサラの白い髪を撫でている。
幼女慣れしてんな。
私より天使っぽいぞ。
「あっ、ヘルちゃん一緒に裏世界行こっ」
「良いわよ」
「えー、二人が行ったら寂しいの」
「アーたん我慢して」
我慢してよ。
アーたんって私も呼びたい…
あっ、ライラの隣でふて寝しちゃった。
「ヘルちゃん、寝よっか」
「ええ、ちょっと狭いわね」
「くっ付けば大丈夫だよ」
よしっ、ヘルちゃんを裏世界にごあんないー。
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