第7話 不良と低血圧子はささやかな謎を解き明かす⑤
ウタゲによれば、『ドラゴンクエストダンジョン』は紙とペンで遊ぶ『ラビリンス』という二人用の対戦ゲームを、ドラゴンクエストの世界観に合うように構成し直したものなのだそうだ。
はじめにゲームボードの中央についたてを置き、相手側の盤面が見えなくした上で、各自ボード上のマス目に壁やモンスターを配置していく。ダンジョンを作るのだ。この際、スタート地点、宝箱、
二人ともがダンジョンを作り終えたらゲーム開始。交代で互いのダンジョンを攻略していくのだ。具体的には、スタート地点(もしくは既に探索済みのマス)に隣り合うマスを『3C』『8J』などと座標で指定して移動を試みる。この時、移動先が壁なら手番終了となるが、通路であれば続けて移動を試みることができる。
これを繰り返し、手元の『冒険の地図』に通路なら○、壁なら×と書き込んでマッピングをしていくことでダンジョンの全体像を掴み、トラップやモンスターの脅威を乗り越えていち早くダンジョンの主を倒すことを目指す――『ドラゴンクエストダンジョン』とはそのようなゲームなのだという。
確かこの間読んだ漫画でも似たようなゲームをやっていたな。あっちはイカサマありのデスゲームだったが。あれはあれで(読む分には)面白かったが、この『ドラゴンクエストダンジョン』も中々面白そうである。篠原がどうして答えのわかっている問題をオレたちに投げかけたはもちろん気になるが、ウタゲにも何か考えがあるようだし、ここはひとつ誘いに乗って、遊んでみることにしよう――。
というわけで、オレたちは早速『ドラゴンクエストダンジョン』で遊び始めたのだった。
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