続・今年のカクヨムコンの応募要項について ――ちょっとした揚げ足取り――
今回は前回のエッセイ記事の補足のようなものです。
前回そんなタイトルではなかったですが、内容的には「今年のカクヨムコンの応募要項について」だったので、今回は「続」としておきました。
まずは、昨日のエッセイ記事で書こうと思って書き忘れていたこと。
昨日の「カクヨムからのお知らせ」は「お知らせ」ページに掲載されるだけでなく、きちんと通知枠でも連絡が来ていましたね。「今後は『カクヨムからのお知らせ』が通知枠でも送られてくるようになる」というシステムが導入されて以降、ほとんどは通知枠の連絡もなく、よほど重要な「お知らせ」のみが通知。コンテスト関連の告知も、これまではベルのマークの通知枠に入ってきませんでした。
今回わざわざ通知があったということは、カクヨム運営側にとって、それほどカクヨムコンが重要だという証。まあ当たり前と言えば当たり前なのですが、改めてそんなことを感じたのでした。
……と、これだけならば、わざわざ補足記事を用意する必要もないのですが。
昨日発表された応募要項を今朝、改めて見ていたら、気になる点が出てきました。
といっても、長編ではなく短編の方。「カクヨムWeb小説短編賞2022」の応募要項の記述です。
前回も記したように、私は長編の方は出さずに短編だけのつもりなので、本来ならば昨日の時点で「カクヨムWeb小説短編賞2022」の応募要項こそしっかり読んでおくべきだったのですが……。
一日経ってから気になり始めるというのが、私の真剣度の低さを示しているのかもしれませんね(笑)。
その「気になる点」を引用してみます。概要っぽい部分に書かれている文章です。
>第8回カクヨムWeb小説コンテストでは本文10万字以上の長編小説を対象としているのに対し、同時開催の本コンテストでは、本文1万字以内の短編小説およびエッセイを募集します。エッセイ短編小説部門では優秀作品が「月刊コミックフラッパー」にコミカライズ作品が掲載されるほか、音声ドラマ化の可能性も検討します。また「令和の私小説」部門では推薦した編集部が担当となってコミックエッセイ作品として発表することを目指します。受賞作はいずれも非売品の文庫として活字化し、賞品として進呈します。
段落丸ごと引用したので4つの文章になりましたが、最初の1文と最後の1文は問題ありません。去年まで――あるいは去年から――と同じですね。
私が問題にしたいのは、特に2文目のこれ。
>エッセイ短編小説部門では優秀作品が「月刊コミックフラッパー」にコミカライズ作品が掲載されるほか、音声ドラマ化の可能性も検討します。
その直前の文章で『本文1万字以内の短編小説およびエッセイを募集します』とありますから、この『エッセイ短編小説部門では』というのは『エッセイを募集します』のところを意味している。最初に読んだ時、私はそう理解してしまいました。
確かに、去年からエッセイ部門が新設されて、去年の「カクヨムWeb小説短編賞2021」ではストレートな名称でしたが……。それでも改めて去年のページを確認してみると「エッセイ部門」ではなく「実話・エッセイ・体験談部門」。ましてや今年は『「令和の私小説」部門』という名称に変わったのですから、応募要項の中で『エッセイ短編小説部門』という書き方はしてほしくなかった。
まずは、そう思ったのです。
しかし。
そんな『エッセイ短編小説部門』の『優秀作品が「月刊コミックフラッパー」にコミカライズ作品が掲載されるほか、音声ドラマ化の可能性も検討します』というのは「あれあれ?」という感じ。
カクヨムコン短編はコミカライズのコンテストだと私は認識しているので『「月刊コミックフラッパー」にコミカライズ作品が掲載』までは理解できるのですが、エッセイを元にしたノンフィクションが『音声ドラマ化の可能性も検討』というのは、なんだか大盤振る舞いが過ぎる気がします。エッセイよりも、いつもの普通の方――今年の言い方ならば「エンタメ短編小説部門」の方――こそ音声ドラマにした方が良いだろうに……。
そんなことを考えながら、次の文章を読んでみます。
>また「令和の私小説」部門では推薦した編集部が担当となってコミックエッセイ作品として発表することを目指します。
2文目と同じくエッセイの方の話。今度は正しく「令和の私小説」部門という言い方で、2文目と同じくコミカライズの話。ただし今度は『コミックエッセイ作品として発表することを目指します』とトーンダウン!
どちらも「令和の私小説」部門の話だけでエンタメ短編小説部門について触れていないのは少し変ですし、前者のコミカライズに関して微妙に方針が異なる記述になっているのは、もっと変です。
ならば……。
もしかして「カタカタ4文字」「最初が『エ』」という共通点があるせいで『エッセイ』と『エンタメ』を書き間違えたのでは……!?
2文目の『エッセイ短編小説部門では』は『エンタメ短編小説部門では』の間違いであり、その先の『「月刊コミックフラッパー」にコミカライズ作品が掲載』も『音声ドラマ化の可能性も検討』もエンタメ短編小説部門の話ではないでしょうか?
さらに応募要項を読んでいき「賞・賞金等」の項目を見れば……。
『【エンタメ短編小説部門】短編賞』のところに、
>漫画作品としてコミカライズしたうえで、「月刊コミックフラッパー」(掲載号未定)に掲載される予定です。
とあり、『【「令和の私小説」部門】短編賞』の方には、
>漫画作品として発表することを目指します。
と書かれています。
さらにオーディオドラマ化に関しては『Gsこえけん特別賞』の項目があり、そこに『エンタメ短編小説部門にて若干名』と明記されていました。
これで『「カタカタ4文字」「最初が『エ』」という共通点があるせいで『エッセイ』と『エンタメ』を書き間違えた』説に確定ですね。
このように、きちんと読んでいけば運営側の意図も伝わる応募要項ですが、紛らわしいどころか、明らかに書き間違い。些細な点ですけど、誤記を鵜呑みにして誤解するユーザーもおられるかもしれませんね。
コンテスト応募要項を記述する際には細心の注意を払って欲しい。……と思ってしまうのは、良くないのでしょう。この程度の記述ミスを指摘するのは、揚げ足取りのレベルです。
それよりも。
上述のように、きちんと読んで行けば、たとえ誤記があっても意味は伝わるのです。だから私たち応募者側が「人間誰しもミスをするもの」と想定しながら「主催者側の真意は何だろう?」と考えながら、応募要項を熟読することが大切。
……と、改めて感じました。
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