KAC2021 4回目お題を見て、またしても後悔!

   

 前回のエッセイで書いたように、2回目のお題を見た時には「しまった!」と思いましたが……。

 今日の4回目のお題で、またしても後悔しました。なんだか今年は、こんなのばかりですね。

 本日4回目のお題は「ホラー」or「ミステリー」。

 でも私は、ちょうど10分くらい前に、他サイトで「ミステリー要素のあるホラー短編」を投稿したばかりだったのです!


 その短編の執筆は、昨日の日曜日。

 他サイトで、最近きちんと見ていなかった短編イベント一覧――厳密には短編コンテストですが私の感覚としてはイベント――を眺めていたら、その中の「ありがとう」というお題が目に止まって、書いてみたホラー短編でした。

 KACイベントの方で月曜日・水曜日・金曜日と2日おきに短編を書いていたから、金曜日の2日後である日曜日も、何か書きたくなったのですよね。

 本当は、そんな短編を書いている暇があったら、真面目に長編連載の原稿を書くべきなんでしょうけど。

 その日曜日に書いた短編は、一応3回推敲してから投稿するつもりで、2回推敲したところで一晩寝かせて、3回目の推敲をして投稿したのが、今日のお昼前でした。

 それで「さあ、気持ちを切り替えて、KACイベントの短編を書こう!」と勇んで見たお題が、これ。もう「しまった! もう少し待っていたら、さっきのやつがそのまま使えた!」という気持ちになったわけです。


 ルール上は、まだカクヨムに投稿していない作品であれば、改めてKAC2021イベント用に投稿してしまうことも可能なのかもしれません。

 でも、それはマナー違反だと思いますし、何より、自分が面白くありません。お題を見て、それから考えて書く。頭の中にあったストックや没ネタを使うのは構わないけれど、少なくとも、まだ小説として一文字も形にしていなかったものを、この機会に書く。それこそが、こういうイベントの最大の楽しみでしょう。


 そこで、改めて考えてみました。

 今回のお題、「ホラー」or「ミステリー」。かなり漠然としていますね。こういうのは、かえって難しいのではないでしょうか。

 まず、発想の契機になりそうなフックがありません。それに、ある程度の数を書いている方々ならば、私のような「たった今」ではなくても「今回のお題に当てはまる作品を、既に投稿済み」という人も多いでしょう。そういう既存作が頭にチラつくと、新しい別作品を考える妨げになりそうです。

 私の場合、ミステリー要素のあるホラーで考えていくと、「なぜ?」の含まれたホラー、という形に落ち着きます。ちょうど「たった今」の作品もそれでしたし、もっと前に投稿した作品にも、そういうホラー短編がありました。実際には複数あるかもしれませんが、少なくとも一つ、パッと思いつく作品があります。『黒いクリスマスケーキ』、これは「カクヨムWeb小説短編賞2019」で中間選考を通過したので、強く印象に残っているのです。


 とりあえず。

 今回のお題を見て、私の中では、すぐに「ミステリー要素のあるホラー」という方向性になったのですが……。

 厳密には『「ホラー」and「ミステリー」』ではなく『「ホラー」or「ミステリー」』なのですよね。そうなると、理想としては、両方の要素がある作品ではなく、「見ようによってはホラー、でも見ようによってはミステリー」。これならば二重の意味で「あるいは」を満たすことになるでしょう。

 ……と、頭では理解できたのですが、そこまで完全なものを書くのは難しいですね。単純に甘く「or」と考えれば、「ミステリー要素のないホラー」でもいいし、「ホラー要素のないミステリー」でもいいのでしょう。

 結局、私が書いたのは「ミステリー要素のあるホラー」でした。


『特別なアジサイの花』

 https://kakuyomu.jp/works/16816452219124109006


 思いついた物語を実際に書き始める前に、うろ覚えの知識を確かめておきたくて、少しネットで調べもの。その過程で出てきた短編小説の題名に、妙に見覚えがありました。

 おそらく中学高校時代に読んだ推理小説の一つです。長編ならまだしも、なぜ短編が記憶に埋もれず、今でも覚えていたのか。

 それこそ、ちょっとしたミステリーです。

 今度は、その短編について検索してみました。すると判明したのが、少なくとも二冊の短編集に収録されていること。どちらも私が買った本であること。

 同じ作品を複数の本で読んだからこそ、覚えていたのですね!

 ……というより、色々な編者に選ばれるくらいの、古典的な名作なのでしょう。

 こうなると、作品そのものをもう一度読んでおきたいですね。

 子供の頃に読んだ推理小説は、十数年前の引っ越しの際にダンボール箱に詰めたまま、大部分が放置状態。ダンボール箱自体も、かなりの数を重ねた状態で、部屋の奥まった収納スペースに入れてしまっており、もう簡単には開けられない箱もあるのですが……。

 幸い、手の届く範囲の箱を開けたら、出てきました。こんな形で、昔々に読んだ本を再び手に取るとは、なんだか感慨深いです。

 そんなこんなで、即興で書くべき短編なのに、思ったより時間がかかってしまいました。それでも投稿時刻は15:00ちょうどだったので、お題を見てから約3時間後。案外、執筆そのものは短時間だったのかもしれません。


 なお、せっかくこうして探し出した古典ミステリだったので、作中でも、その作品について言及する形にしました。というより、そのミステリ作品自体を、キーアイテムにしました。

 といっても、そこで作品タイトルを挙げてしまうと、その作品のトリックをネタバレする形になるので、作品名は伏せて、収録されていた短編集の名前だけ、挙げておくことにしました。これならば、知っている人にはわかるでしょうし、知らない人がその古典ミステリに興味を持ったならば、その本を買って読むことも可能でしょうし。

   

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