KAC2021 2回目お題で後悔して、3回目お題で驚愕して

   

 今さらですが、水曜日と金曜日の話です。

 元々は初日だけで、2回目以降いちいちエッセイにするつもりはありませんでした。最終日あるいはその翌日くらいに「終わりました!」的なものを書けば良い、と思っていました。

 しかし、以前のエッセイとも少し関わるので、とりあえず2回目について書くことにしました。ついでに、3回目のことも記しておきます。


 まずは水曜日。

 2回目のお題「走る」を見た瞬間、私は「しまった!」と感じました。

 1月27日のエッセイ記事「カクヨムコン(2020年)私の参加状況(最終回・補足2) ――早速もうひとつ追加――」で書いた話です。

 8月に「走っている」夢を見て、運動会を舞台にした恋愛短編を書きたくなったのですよね。でも「秋になれば、運動会とかスポーツとかをお題にした短編を書く機会もあるだろう」と考えて寝かせておき、実際に秋になったらそのような機会はなく……。さすがに来年の秋までは待てない、ということで、季節外れの1月末に書いて投稿したのでした。

 せっかく数ヶ月寝かせておいたのだから、もう少し待っていたら、ここで使えたのに……!


 仕方ないので、改めて「走る」で考えてみました。

 1回目の「おうち時間」は非現実的な要素のない現代ドラマだったので、今回は異世界ファンタジーかホラーにしよう、というのが第一案。怪物から逃げる形での「走る」です。でも、それでは少しオチが弱い気がして、とりあえずボツ。

 続いて、第二案。なぜ「走る」がお題なんだろう、と考えて思い浮かんだのが「師走」。3月は年末ではないですが年度末だから、忙しく走り回っているという意味では、今の時期だって「師走」みたいなものでしょう。一年の終わりの時期です。

 そういえばアメリカで働いてた頃、私の説明の仕方が悪くて誤解されたのかもしれませんが、「日本は4月から一年が始まる」と言ったら驚かれたことがあります。それを物語のスタートにして、3月に忙しく走り回っている様子を描いて「師走みたいなものであり、だから日本の年末は3月」と締め括る……。これが第二案だったのですが、これでは第一案よりオチが弱い気がして、もっとボツ。

 結局、一度は捨てたはずの第一案をサルベージして、こんな作品になりました。


『夢の中でも走り続けて』

 https://kakuyomu.jp/works/16816452219031992604


 なお、KAC2021のお題はカクヨム内の特設ページでも公式ツイッターでも発表されているわけですが、「特設ページにおける発表の方が早い」と私が気づいたのは、この水曜日でした。

 特設ページでお題を見て、Twitterではまだ出ていないのもチェックしてから、食事に行き、食べながら構想する、という流れです。


 続いて、金曜日。

 同じく「Twitterではまだ出ていないな」と思いながら、特設ページで見たお題について、食事しながらいくつかの案を考えました。「あれもボツ、これもボツ」と一つずつ却下しながら、第一案に第三案を混ぜる形で、基本方針を固めたのですが……。

 食事から戻ってきて、改めてTwitterをチェック。作品を書き始める前に、特に深い意味はなかったのですが、お題ツイートに対するカクヨムユーザーの反応を見てみました。そして私は愕然としたのです。

 3回目のお題、私は「直感」だと思っていたのに、実は「直観」だったのですから!


 無知な私は最初、「直感? 直観? 何が違うの? 同じ言葉で表記の仕方が二通りあるだけ?」と思ってしまいました。

 同時に某漫画のセリフ「脚本の人そこまで考えてないと思うよ」も思い浮かびました。カクヨム側では「直感」と「直観」の違いなんて考慮していないのではないか。Twitterで「直感ではなく直観!」と騒いでいる人々は騒ぎすぎなのではないか、と考えたのです。

 でも、今さらながらに「直観」をネットで調べてみると……。

 まず、辞書的な定義を見てもよくわかりません。ただし、違いを解説してあるページの中にはわかりやすいものもあり、その説明は辞書的な定義とも合致しているので「この解釈は正しいのだろう」と納得も出来ました。

 簡単にいえば「直感」は勘、「直観」はひらめきだそうです。全くの当てずっぽうと、無意識下で知識や経験に照らし合わせて出てきたものとの違いですね。


 幸い、私が「直感」で考えていた構想は、少しアレンジするだけで「直観」でも大丈夫そう。

 こんな作品になりました。


『女の直観』

 https://kakuyomu.jp/works/16816452219066912367


 その中で少し「直感」と「直観」の違いにも触れているのですが……。

 これを執筆しながら「いっそのこと、その両者の違いに苦労した有様を、そのまま小説にしてみたい」という気持ちになりました。

 そういえば、去年のKACイベントでも、ノンフィクション小説に近い『一周年のおめでとう』を投稿したものです。完全にカクヨム誕生祭を扱った物語であり、「これは他サイトに掲載しても意味不明になるから、絶対に転載できない」と思っているくらいです。

 ならば、今年もやってしまいましょう。去年のよりはフィクション要素も多くして、現実とは逆に「間違えて『直感』で書いてしまった!」という主人公にして……。


『ちょっかん』

 https://kakuyomu.jp/works/16816452219068592966


 主人公は「直感」だと思って作品を考えてしまうのだから、まさにお題を見た直後の私と同じ。最初にいくつか考えたボツ案を、全て作中作として取り入れました。



 こんな感じで、今のところ、お題3つで4作品。

 今年もKACイベントを楽しんでいます!

   

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