「第5回カクヨムWeb小説コンテスト」から「第2回 ファミ通文庫大賞」へ(後編)
前回「前編」としてしまったので、一応「後編」を書いておきます。
今年の「ファミ通文庫大賞」の締め切りは6月7日(日)23:59。これ以上もう応募作品数の増減はないはずですね、システム的には。
さて。
今回の主題である、毎日の応募総数の変化。
こんな感じになりました。
5月26日 2,546作品
5月27日 2,560作品(+14作品)
5月28日 2,624作品(+64作品)←カクヨムコン結果発表の日
5月29日 2,727作品(+103作品)
5月30日 2,778作品(+51作品)
5月31日 2,840作品(+62作品)
6月01日 2,885作品(+45作品)
6月02日 2,910作品(+45作品)
6月03日 2,953作品(+25作品)
6月04日 2,976作品(+23作品)
6月05日 3,039作品(+63作品)
6月06日 3,069作品(+30作品)
6月07日 3,095作品(+26作品)←「ファミ通文庫大賞」最終日
6月08日 3,134作品(+39作品)
前回書いたように、元々これは、カクヨムコンからワーッと「第2回 ファミ通文庫大賞」に流れ込むのではないか、という予想の上で調べ始めたものです。
カクヨムコンの結果発表前のデータが1回分しかないので、比較は難しいですが……。
一応、カクヨムコン結果発表の後だけ見ると。
カクヨムコン結果発表の翌日だけ、三桁の応募作品があるのは、カクヨムコンからの流入、という予想と合致するデータなのかもしれません。
そこから一週間くらいの6月3日から、毎日の応募作品数の増加がガクッと少なくなるのも、カクヨムコンからの流入が落ち着いた、と考えられそうです。
ただし『毎日の応募作品数の増加がガクッと少なくなった』とはいえ、6月5日のように、また少し増えた日もありますが……。こちらは、今度は「ファミ通文庫大賞」締め切り直前の駆け込み応募ではないか、と私は解釈しています。
最終日である6月7日に私が数字をチェックして以降、約半日で39作品の応募があるわけですから、『締め切り直前の駆け込み応募』は、それなりに多かったのでしょう。
……と、こんな感じで。
はっきりしたデータとは言えませんが、一応は「やっぱりカクヨムコンからの流入は多かったんじゃないかなあ」と思えるような数字が出てきたのでした。
これで、記事タイトルにした『「第5回カクヨムWeb小説コンテスト」から「第2回 ファミ通文庫大賞」へ』の話は終わりなのですが。
以前に『コンテストについて改めて考える ――1,100作品のうち753作品――』と題して、「第26回スニーカー大賞」の「明らかに応募要項を守っていない作品の割合」をチェックしたことがありましたね。
ついでに今回も「明らかに応募要項を守っていない作品」がどれくらいあるのか、見てみようと思いました。
今回の「ファミ通文庫大賞」の場合、前回調べた「第26回スニーカー大賞」とは違って、完結を求めておらず、また文字数も『本文が8万文字以上』という形で下限が設定されているだけ。上限は設定されていないので、いくら長くてもOK、という形です。
あらすじ云々のポイントもありますが、そこまではチェックできないので。
この『本文が8万文字以上』という点だけ、確認してみようと思いました。たった今述べたように、前回の「第26回スニーカー大賞」と比べたら、はるかにゆるい条件なので、条件を満たさない応募作品はせいぜい一割程度だろう、という予想だったのですが……。
まずは「ファミ通文庫大賞」のページを開きます。
https://kakuyomu.jp/contests/famitsu_2020
ずらりと応募作品が並ぶ上にある、三つの言葉。その右端『複数の条件で絞り込む』をクリックします。
https://kakuyomu.jp/search?contest_path_segment=famitsu_2020&order=last_episode_published_at
この状態で表示されるのは、全応募作品。1ページあたり20作品という形で、いくつものページに分かれていますが……。
左側に検索条件を色々と入力する項目があるので、「小説の長さ」のところで、1文字以上79,999文字以下とします。
これで、8万文字未満の応募作品が表示されました。
ただし、これも『1ページあたり20作品』ですから、一番下の「次へ」をクリックします。
そうすると表示されるのが、8万文字未満の応募作品のうち、更新順で21番目から40番目。
ここで上記URLに着目してほしいのですが、末尾の数字はページ数なので、例えば『page=2』の部分を『page=10』に変えると、
今度は「8万文字未満の応募作品のうち、更新順で181番目から200番目」の作品が並ぶことになります。
……という理解で私はカクヨムを利用しているのですが、ここまでの過程、間違ってないですよね?
少し不安になってきました。
というのも。
昨晩、日付が『今日』に変わって30分くらい経過した時点、つまり「ファミ通文庫大賞」応募受付期間が終わって約30分後。
このように調べてみたら、8万文字未満の応募作品が71ページまで出てきたからです!
71ページ目も20作品ありましたから、その時点で「8万文字未満の応募作品」は1,420作品ということになってしまいます。
……え? この数字、おかしくないですか?
3,134作品のうち1,420作品ということは45%、大げさに言えば半分近くです。
完結を求められておらず、『〇〇文字以内』という上限も設定されていない。ただ『8万文字以上』という下限だけなのに、それすら守らないまま平然と応募している作品が半数近くって……。
更新順の最終ページには完結済作品も多かったのですが――『更新順』だから当然と言えば当然の話だと思いますが――、1万文字程度の短編作品も結構ありました。
これ、間違えて応募しちゃったんでしょうか?
私はパソコンでカクヨムにアクセスしていますが、それでも時々、間違えて別のところをクリックしそうになります。『クリック』の場合、マウスなりタッチパッドなりを使ってカーソルを動かして、さらに同じくマウスのボタンあるいはタッチパッドを押すことで『クリック』となりますが、スマホの『タップ』の場合、自分の指で所定の位置に触れるだけなんですよね? ダイレクトな操作になる分、無意識のうちに行動を確認する、というステップがなくて、誤操作が増えそうな気がします。だから怖くて、年寄りの私はスマホなんてとても使えません。
あと、誤操作の他に。
更新順の最終ページで目立った作品が、79,995文字の完結済作品。
惜しい! 実に惜しい! あと5文字ですよ! 応募要項には『応募受付期間終了時点までに本文が8万文字以上であること』と明記されているのですから……。
これっておそらく、自分のワープロファイルか何かの文字数では8万文字を超えていたのでしょうね。
例えば、私の使っているアプリケーションだとルビは文字数に加算されてしまいますし、ものによっては、冒頭字下げの空白も一文字分にカウントされるような仕様もあるかもしれません。
小説投稿サイトでも、確かカクヨムや「小説家になろう」から「セルバンテス」へ転載した際、表記される文字数が微妙に違っていた気がします。もう「セルバンテス」自体が閉鎖されているので、今さら確認できず、曖昧な記憶なのですが。
ともかく。
カクヨム投稿後に、カクヨムの表記方式での文字数を確認していないために『79,995文字』なんて応募作品が出てきたのではないか、と想像してしまいました。
そうした「うっかり」だけではなく「ギリギリまで頑張ったが8万文字に到達しなかった、でも応募を取り下げ損なった」という方々もおられるでしょうが。
まあ、どんな理由にせよ。
8万文字未満の応募作品、余りにも多すぎます。本当に私の調べ方、合っているのでしょうか?
ならば逆をやってみよう、と思って、「小説の長さ」を8万文字以上にしてみました。
また同じように、何ページまで続くのか、見てみます。
私が確認した時点では、86ページまでありました。
8万文字未満が71ページまでで、8万文字以上が86ページ。
やはり「8万文字以上という条件を満たしていない作品が半分近く」という結果になります。
いや本当に、自分の調べ方・計算方法が不安になるような数字です。いまだに「どこか間違っている」という心配が捨てきれないので、今回は「こうやって調べました」という過程を、詳しく書いてみました。
そもそも、このコンテスト。以前に記したように、特殊なあらすじの書き方を要求されていますから、文字数云々とは別に、そちらで門前払いをくらう応募作品も多いかもしれません。
なお、今日になって、上記チェックから約半日が過ぎた時点で、もう一度「8万文字未満の応募作品」を数えてみたら、7作品減っていました。
応募締め切りが過ぎてから8万文字を超えた作品が、それだけあるようです。おそらく、これからも出てくるのでしょうね。
こういう確認をするのであれば締め切り直後にやらないといけない、と改めて感じました。
……と、ここで締めくくろうと思ったのですが。
そういえば、今回の主題って元々、カクヨムコンからワーッと「第2回 ファミ通文庫大賞」に流れ込むのではないか、という話でしたね。
カクヨムコン応募作品ならば文字数の規定に合致するから、ということで立てた予想でしたが。
そもそも文字数の規定を守っていない応募作品がこんなに多いようでは、話の前提自体が大崩れです。思ったほど綺麗なデータにならなかったのも、自分の不手際だけでなく、そもそも前提からおかしかったせいではないか、と少し責任転嫁したくなりました。
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