第21話 天の羽衣
十五夜の満月が美しく輝く宵の晩、おじいさんとおばあさんはあまりにも悲しくて泣いていました。今日は愛しきかぐや姫が、月の都に帰ってしまうのです。
そして、約束の時間。快い音色と共に、月の都の遣いがやってきました。おじいさんとおばあさんは力が抜けて、ただ呆けていました。
姫が外に出てきました。月の遣いは天の羽衣を差し出します。天の羽衣を着てしまうと、地上で暮らした一切のことを忘れてしまうのです。
「おじいさん、おばあさん。今までありがとうございました。さようなら」
姫が別れを告げ羽衣を纏おうとすると、突然、おばあさんが姫を突き飛ばしました。羽衣は勢い余っておばあさんを包み込み、するとどうでしょう! おばあさんはみるみる美しく若い美女となり、そして遣いと共に月へ向かってしまいました。
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