存在してきます

作者 松川 真

文体は証明みたいなもので、難しく考えなくとも面白いです。

  • ★★★ Excellent!!!

以前、相手との距離が近くて不快に思ったとき、それがきちんと顔に出ていて、それで相手の顔も不快になったことを思い出しました。(しばらく冷戦状態でした)

こちらが不快に感じると、それが向こうにも伝達してしまう。
その不快に「気づかれた」とハッとしていて、頭ではわかっているのに、まるで世界は自分だけのものではないとはじめて知ったみたいに肩身がせまくなる。

そして自分を恥じたり相手を怒ったりして自分自身を見つめたり、それが言語化できずわけがわからなくなったりする。

もし相手がいなければ、恥じたり怒ったりして傷つくことはなかった。憂鬱な時間なんてものはなかった……みたいな。身体を悪くしているからそうなっちゃうのもわかります、そういう部分の設定も素晴らしくて、考えると切なくなります。
物事を極端に考えてしまいそうなアブナイ主人公の感じがして、ハラハラして楽しいです。まだはじまりですが、これからどう変わっていくのか楽しみです。

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