晴れの日、流れゆく雲を見ていると……、雲の形が次々と変わっていく。

時に、それは芸術を生み出すことがある。

竜が現れたり、猫が現れたり、熊が現れたり、花が咲いたりと……、雲が作り出す作品に見とれてしまう。

今日、それが私の部屋の中で発生した。

吐血して、白いカーペットが血に染まった。

そのあと、呼吸困難になり、かなり苦しい時間だった。

しばらく横になっていたら、身体の不調も回復して、再び、日常に戻っていった。

数日が経過したあと、私は自分の部屋のカーペットに芸術が刻まれていることに気づいた。

まぁ、吐血しても、ほったらかしだったからね。

そもそも、ゴミ屋敷だし……。

最後に掃除機掛けたのは、何年前？という感じだし……。

何か、人間の顔みたいなものがカーペットに浮かんでいる。

すでに血の色は変色していた。

何かの暗示だろうか……。

まぁ、どうでもいいけど……。

雲が作り出す芸術と一緒で、特に意味のあるものではないよね？

そうだよね？

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