文集 ホントウノコドク

セロハンテープ

セロハンテープに指紋が付く。

逃亡者のような生活をしていると、何かと気になってね。

以前、逮捕されたとき、すでに指紋とDNAを採取されている。

別に悪いことをしているわけではないけど、セロハンテープをカットするとき、指に指紋が付かないように回りくどいことをするようになった。

間に、服や布をはさむようになった。

無実の罪で……というのが嫌で、自分の個人情報を、極力、残さないようにしている。

それほどまでに、私は警察官という連中が信用できない。

何度も何度も取調室でやり合ったけど、１回も供述していないのに、勝手に供述書を書かれて、サインと指印をしろ！しか言わないからねぇ。

何のための取調べなのか？よくわからないね。

脅すか、缶詰めにして精神的に弱らせるか……、それ以外のことは何もしていない気がする。

セロハンテープをカットするだけなのに、いろいろと思い出して、これほど神経質になるとはね。