生きている間に何ができる?(葬儀告別式に出席して)

上の世代の人が、私より先に命を落としていくのは自然の摂理なので気にならない。

だけど、同年代や年下が命を落とすと、いろいろと考える。

「君は、何のためにこの世に生まれてきたんだ」ってね。


同年代・年下の死に伴う葬儀告別式には、何度か出席したことがある。

まぁ、生きていれば誰だって、そういう事案に遭遇することはあるだろう。

葬儀告別式では、親が喪主になることが多いが、喪主のあいさつを聞いていると、この人は、この家族に愛されていたんだな……っていうことがわかる。


私は、非常に複雑な気持ちになる。

今、生きている人生は、逃亡先でようやく得た定住地にて、天涯孤独の人生を生きているからね。

私が死んでも葬儀なんか無いし、私自身、もう、このような場に顔を出すことはないだろう。

同年代・年下の死に伴う葬儀告別式の場に居ると、自分の1回きりの人生とも向き合うことになる。

『生きている間に何ができる?』ってね。

そうやって心に闘志を込めても、結局、生涯、誰とも出会えない……、生涯、この世に会話の相手とメールの相手が1人もいない人生では、なすすべも無く、無気力に包まれるだけ……。

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