落花流水、掬うは散華

作者 ゆーちゃ

101

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★★★ Excellent!!!

事故に遭った少女が江戸末期にタイムスリップし、ひょんなことから新選組の隊士として生きることになる物語。
隊士たちと仲良くなっていき、それでも変えられない未来に苦悩する姿に胸を詰まされます。
新選組が好きな人にはオススメのストーリーです。

★★★ Excellent!!!

壬生浪士組から始まる新選組を舞台にした物語です。タイムスリップ系は初めてでしたがとても面白いです。主人公にガッツリとした知識がないところが魅力です。兄は新選組オタクのようですが(笑)。お兄ちゃんとはいい酒が呑めそうだ。下戸だけど(笑)。

時代考察と人物描写が優れているので、きっと新選組に詳しくない方でも違和感なく読み進められる筈です。そしてハマって下さるでしょう。ようこそ新選組の沼へ!

★★★ Excellent!!!

まず、タイトルはきちんと意味をなしていて、読むと理解が及びます。
良く考えられたタイトルで作品の本質が良く表れています。

激動の幕末を重苦しくなり過ぎず、しかし、史実に沿ってきちんと纏め上げられたエンタメ小説とも言えます。
物語序盤は重苦しさや悲壮な感じは一切なく、とても取っ付き易い描写がなされていて、実に読み易くそれを支えるのが主人公。
その主人公による軽快なモノローグと、多くの人が新選組に抱くイメージを踏襲し、例え新選組を知らずとも楽しめる作品なので、まずは騙されたと思って一読される事を強く推奨します。

所謂ラノベに食傷気味になってきた方、もう少し読み応えの欲しい方、新選組のファンにも、そうでない方にも、新選組?なにそれな方も、某局の大河ドラマのような重厚さはありませんが、その分気軽に読む事もできる本作。
読んで損は無いと考えます。
ですが歴史ものであり史実に沿うと言う事は、楽で早い展開のラノベに非ずですので、多少は腰を据えて世界に浸る事をお勧めします。

決して1話目で離脱してはなりません。
そこは物語の序盤ですらありませんから。

ちなみにタイムスリップもので、幾らかのファンタジー要素を主人公が持ち、先行きを知るからこそ足掻き、しかし同時に史実に逆らえずいずれは……

★★★ Excellent!!!

ああ、こういうふうにして幕末を過ごしたかったなと、思うこと必至です。

どうやって隊士たちが散っていくかある程度知っているわけで(主人公はあまり知らないようですが、それがまた良い)、そこが無性に切なくなります。

新選組、幕末ファンは多いと思いますが、
そうでない方にもめっちゃおすすめできます。

ああ、ずるいよ。このタイムスリップはずるい。