淀みと願い

彩 ともや

淀みと願い

いつかあなたと

それは叶えられぬまま


低い空がにらんでる

アスファルトの色に似た

黒い何かが押し寄せる

グツグツ煮えた

腹の底

かき混ざった

かき混ぜられた

いろんな思いの

ぐちゃぐちゃな絵の具

限りなく黒に近い

そんな色した淀みを一口

コップについで

日に透かす

屈折した一筋は

光っていたはずなのに

ただただ

淀みに飲み込まれた


いつもいつも

あなたは

私を見てくれなくて

私はあなたを想ってるのに

なのに

あなたはそうじゃない

一方通行なこの想いは

一体何処へ行けばいいの


淀みを集めて

固めたら

小さな玉が手のひらに

黒く

濃く

光りもせずに

コロンと転がる

為すがままに

為されるがままに

時間はさかのぼれないし

運命に逆らえるとは思ってないけど

それでも

あなたがいつか私を見てくれるって

思っていても良いですか

あなたと一緒にいたいって

あなたと過ごす

その時間が

いつか今とは別のカタチになることを

いつかあなたと

いつまでもあなたと

叶うかな

叶えられるかな

叶えたい

けれど

願ったまま

口には出せない

それなら

お願い

神様

私の心を受け取って

受け止めるのは

彼でいて

だから

私の淀みと

臆病な願いだけ

聞いて

受け取って

叶えて下さい

願いが叶うなら何もいらない

そんなのきれいごと

分かってるけど

でも

そう思ったのも事実なの

それぐらい

好きだって

想ってるって

私は

あなたと

一緒にいたいの

隣を

歩いて

手を繋ぎたいの

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淀みと願い 彩 ともや @cocomonaca

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