親戚殺し

夏至肉

第1話

 ほんの一月前、母方の叔父さんを殺した。なんの躊躇いもなかった。

 

 その前は確か父方の祖母だっただろうか。そのまた前は……っと、言い出したらきりが無い。


「親戚にそんな事して、なんの感情も動かないの?」


 そう問われると僕は、決まってこう返す。


「慣れてるんで。」


 その一言を聞くと周りのみんなは、苦笑いを浮かべ去っていく。


 いいじゃないか、誰にも迷惑をかけている訳じゃないし、僕は親戚以外殺すつもりはない。一昔前は、尊属殺人罪そんぞくさつじんざいなんてのがあったと聞いたことがある。親やら、血の近しいヒトを殺すと他の殺人より罪が重くなり、死刑か無期懲役に処されたらしい。あぁ、現代に生を受けて良かったと心から思う。


 おっと……そろそろ時間だ。今日も1人殺さなきゃならない。僕の犯行はいつだって一瞬さ。目撃者なんていやしない。死体だって出てこない。



「先生……実はお婆ちゃんが危篤で…もしかしたら近いうちに忌引きになるかもしれません。」


「…おい坂内、お前お婆ちゃん何人居るんだ?今度で三人目だと思うんだが。」


「ま、間違えました…叔母さんです、叔母さん…はははは。」



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親戚殺し 夏至肉 @hiirgi07

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