高く華々しい音。

 クリスタルグラスのコップにスプーンを細心の注意を払って当てる。高く澄んだ音がする。やりすぎるとコップが割れて台無しになる。そんな作品だった。
 ブランコがとても重要な役割を果たしていて、それは背中をされた時に足が地面から90°のところまで上がるような。その高揚感を味わった瞬間、川の水面がいつのまにか背後に来ている。
 メルヘンのようでもあり、見方によってはもうすでに二人は天国に行ってしまったとも捉えられる。または、あくまでも素朴にどこかの森か湖のほとりでも散歩しているかもしれない。
 不思議だけれどとても美しいお話。