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  • 蒼い光の大きな鳥への応援コメント

     読ませていただきました。不思議というか何というか、何とも一言では言い表しがたい物語だなという印象でした(いい意味で)。せっかくなので自分なりの解釈をつらつらと書いていきたいと思います。私見百パーですが、何卒ご容赦ください。

    ・蒼い光の大きな鳥とは
    1、「蒼い」について。
     一般的に私たちに知られるのは「青い鳥」ですが、この物語では「蒼い鳥」という表記。これは「青い鳥」が本来「身近にあるモノ」の象徴であるのに対して、「蒼い鳥」は「神聖視するほど遠くにあるモノ」であるからだろうと思いました。
    2、「光の」について
     「光」は「幸せ」や「希望」のシンボルとしての側面を持っています。故に「光の鳥」とは「幸せの象徴である鳥」を意味しているのでないでしょうか。
    3、「大きな」について
     一般的に考えれば鳥はそう大きくありませんが(少なくとも人間よりは小型)この物語の鳥はかなり大きいサイズです。この「非現実的な大きさ」を示すための要素かなと思いました。
    4、要するに
     「蒼い光の大きな鳥」とは人間が抱く「幸福のイメージ」が肥大化しすぎた結果現実感を失ったことの象徴であり、また人間が自分の力と意思で幸福になることを諦めたことの暗喩なのかなと考えました。幸せはつかみ取るものじゃなくて運ばれるものになっていったということなんでしょうかね。鳥だし。また少女の発言の依存度から見ても、「蒼い光の大きな鳥」とは「実存しない幸福」の概念そのものなのかなとも思いました。

    ・少女に託された新たな光とは
     鳥が最後に渡した光は「現実的な幸せ」と「自信」の象徴なのかなと思いました。「新たな光」は小さかったそうですが、それはつまり「人の身の丈に合った幸福」ということなのではないでしょうか。高望みせず、無いものねだりせず、今の自分たちが掴み取れるサイズの幸福を大切にしなさいというメッセージかなと思いました。また鳥は「俺は何もしていない」「全てお前たちがやったこと」といった趣旨の発言を多くしていたことから、人間はでちゃんと自分の力で幸福を勝ち取ってきたんだということを伝えたいのかなと思いました。

     後半は完全に纏まりを失ってしまいましたが、以上が僕の考察です。
     こうして考えながら読書をするのは個人的にはすごく面白い体験なので、作者様には深い敬意を表します。

    作者からの返信

    FF15様、深く考察された素晴らしい感想を下さり、ありがとうございます。

    この作品は紹介文にもある通り、どう感じるかは読者の方に委ねておりますので、自由な発想で読んで頂いて構いません。その為、私もFF15様の解釈を楽しく読ませて頂きました。

    まず「蒼い光の大きな鳥」をどのように理解したかについてですが、言葉一つ一つに立ち止まり、よく考えて下さっているなあ、という印象を持ちました。そして「幸福のイメージ」というのが、またぴったりと合う表現だと思いました。

    人間は常に誰かに頼りたがります。「神」というのがまさしくそれに当てはまることでしょう。レビューの方で「脱神話物語」と書いて下さっておりましたが、人々は見えない何かに縋るのではなく、見えるものを信じなければいけないのだと思います。

    またFF15様が仰ったように人々の幸福は、「蒼い光の大きな鳥」が彼らの為に無条件に与えているものではありません。人々が努力したからこそ、幸福というものが訪れ、その手に掴むことができるのです。
    鳥が何度も「我は何もしていない」という言葉に注目して下さいましたが、本当に鳥は何もしていないのでしょう。人間が勝手に鳥が与えてくれていると思い込み、鳥がいなければ何もできないと思っています。しかしそうではないのです。

    少女に託された新たな光が、FF15様が想像したように「人の身の丈にあった幸福」だとすると、少女はそれを守っていくように言われたということですね。そしてそれがきっと、人々にとって大事なことなのだと「蒼い光の大きな鳥」は伝えたかったのでしょう。
    FF15様の考えを通して「蒼い光の大きな鳥」を読んでみると、人間の幸福について考えさせられますね。幸福はどこからともなくやってくるものではなく、己の手で掴み取るものだということでしょう。そして「幸せ」というものは、大きければいいというわけではなく、小さく手に取れるほどのものに気づくことが必要なのかもしれませんね。

    最後に、ここまで深く考察して下さったFF15様に、脱帽いたしました。そして感謝申し上げます。作者として、作品を深く読み解いて頂けることほど、嬉しいことはありません。楽しんで頂けて良かったです。本当にありがとうございました。

  • 蒼い光の大きな鳥への応援コメント

     蒼い光の大きな鳥が、消えたとしても。
     それでも、人は決して歩みを止めないのでしょう。
     誰かの力を借りて、他の種族に支えられて、助け合いながら生きていくのでしょう。
     光の消えた闇の世界で、大勢の人が迷い、立ち止まり。俯き、膝をついたとしても、少女に託された光によって再び立ち上がり、少女に導かれる日が来るのでしょうね。
     

     そして、少女の心の中で光り続ける、蒼い光の大きな鳥も。
     叶わぬ願いではありますが、いつか、全ての生命に宿ったたくさんの光で再び世界中を羽ばたける日が来ればいいなと、そう思いました。

    作者からの返信

    まほろば様、素敵なコメントをありがとうございます。

    今回の作品は、とても抽象的な内容だったかと思いますが、そこから想像の羽を広げて、「蒼い光の大きな鳥」が消えた先のことを考えて下さったようで嬉しいです。

    まほろば様が想像する少女が生きる世界は、光が消えた後も人々が支え合って生きていくようですね。そして少女の手の中にあった光が、今度は人々を導く光となる。「蒼い光の大きな鳥」がいなくなったとしても、その存在を少女が忘れない限り、少女の心の中で光続け受継がれていくのでしょう。

    そしていつしか、「全ての生命に宿ったたくさんの光で再び世界中を羽ばたける日が来ればいい」とまほろば様が仰ったように、生きとし生ける者全てに秘めた光が集まって、「蒼い光の大きな鳥」ならぬ、光を纏った大きな鳥が羽ばたく日が来るのかもしれませんね。