なれなかった人

@momodonadona

第1話

昔から絵を描くのが好きだった。親や友達に褒められるのも好きだった。

ゲームは嫌いだった。



明日いるかわからない私のために、私の物語を書く。




一番初めの記憶、大きな丸電気

かつて住んでいたアパート、私2才。強すぎる彩度のレゴブロック。目が眩んで、上を見上げるとそこに大きな丸電気が有った。白すぎる光に囲まれて動けないような感覚。恍惚。


幼稚園の記憶、異臭のトイレ。

あまりに臭すぎて使いたくなくなるようなイメージ。だが、それは恐らく臭くなかった。周りの園児と溶け込めず必然的に孤立していた私はよくトイレにいた。本当は皆んなの様に楽しそうに話がしたかった。トイレは嫌なイメージの象徴。会話は難しく、親にも他人行儀に過ごしていた。生まれるいみは?時が解決してくれると半分くらい思っていた。もう半分は、一生孤独なのかも知れないと思いよく浴槽で泣いていた。

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