窮屈な空と、月とキューさん

作者 檀ゆま

6

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★★★ Excellent!!!

ダメな男ばかりと付き合うダメ人間の私。
表現者ではあるが、目映いばかりに輝くことも出来ない。
誰にも声は届かない気がする。

そんな私の横でキューさんは「人それぞれだから」といって、さらりと笑う。

じわじわと沁み込んでくる私の人間味が。
ふわふわとしながらも、温かくて頼もしいキューさんの光が。
巧緻な文章で、いつしかその魅力に引き込まれてしまいました。

自分の足で立ちたいのに、立つべき地面が見つからない。
そんな人に優しく寄り添う物語です。

自分で輝けない月は綺麗なのでしょうか――

★★★ Excellent!!!

 淡々と進むお話で落ち着いて読めました。
 本筋はもちろん、主人公の劇団内での立ち回りや、演技への取り組み方、役作りのようすなどがリアルで興味深かったです。

(以下ネタバレ)
 最初の方、だめんずウォーカーめいた主人公さんにどうなるのかな…悲しいエンドだったらどうしよう…と不安に思いながら読んでいたのですが、キューさんの存在が示されてからだんだんと上向きになってゆき、ラスト、主人公さんが何かこう、認めるところでよかった~! と思いました。
 色々と抱えているように見える主人公さんにそっと寄りそうキューさんの方も、想いを押し付けてくるのではなく、静かに想っているという感じで、こういう関係性の在り方って温かでいいなと思いました。

 いいものを読ませていただきました。ありがとうございます。