グッドモーニング、ハヘ子さん

作者 いっさん小牧

20

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★★★ Excellent!!!

どんどん先を読んでしまい、一気に読み切ってしまいました。キャラが皆個性的で、しかしそれは社会としては異端児である、という感じがして面白かったです。ただ、キャラが立っていても、彼らは異能力などを持たない普通の人間であり、それゆえにままならない問題や悩みがあります。そういう描写も素晴らしいと思いました。その一種のもどかしさが、魅力でもあると感じます。

最後に、祖父江君マジでイケメンなので、幸せになってほしい……😭

★★★ Excellent!!!

長い旅を終えたような、そんな清々しい感覚にひたれます。
登場人物ひとりひとりが魅力的で、敵役の人物もどこか憎みきれないところがあります。
やはり、ハヘ子さんのかわいらしさはたまりません。かわいらしい分その奇行に目を背けたくなりますが、それにもなるほどという理由があります。
不良なのに俳句が好きという祖父江も良いキャラです。ミステリーあり、アクションありの青春物語の傑作です。どこまでが真実でどこまで虚構なのか、それは読む人次第でしょう。そしてきっと最後にグッドモーニングといいたくなること間違いなしです。

★★★ Excellent!!!

第一章はラブコメ風。
その内容は十分に面白い。
威風堂々とした立ち振る舞いに徹する加賀谷お嬢様。その付き人の千乃。
二人の関係を追っていくだけでも十分楽しめる。
そこに奇行を繰り返すハヘ子と、そんな彼女に密かに思いを寄せるが祖父江が加わり、まさに学園ラブコメディなる展開が繰り広げられていく。
ところが、第二章の後半からはすこし雰囲気が変わっていく。
どんな風に変わるのかは、読んで確かめて欲しいのだが、それだけではうまく伝わらないので少しだけ紹介すると――(以下ネタバレ注意)

中盤の展開は、思わず目を背けてしまいたくなるかも知れない。
しかし、最後は爽快感と共に読了するだろう。
最後の最後で思いがけない事実も明かされるし……

ああ、とにかく読んでみて欲しい。
誰かと今すぐ感想を語り合いたい、そんな気持ちで一杯にさせる作品である。

★★★ Excellent!!!

 社会がある以上、どこの集団にも「変わり者」というのは必ずいるものです。
 笑いを取るためにわざとおどけてみせたり、反抗的な態度をとってみたり、あるいはそもそも集団に属さなかったり……。
 本作品は、一般社会であれば奇異の目で見られてしまうであろう、そんな変わり者たち――「問題児」をストーリーの中心に据えた青春学園ドラマです。

 さて、「変わり者」ぞろいの学園ストーリーと言うと、かの名作『涼宮ハルヒの憂鬱』(角川書店刊)を思い出す方も少なくないかと思いますが、本作品も多分にもれず、あのテイストを濃厚に味合わせてくれます。なので、まず第一にキャラクターが濃い! 活き活きとしており、破天荒で楽しい! ここが大きな魅力です。

 全編を貫くストーリーは極めて王道かつ予定調和的です。
 なので、非常に安心感があって読みやすいといえます。むしろ比重は個々のエピソードの掘り下げにこそ振られており、それはかなり複雑な人間模様へとつながる技巧の塊として表現されています。
 音楽で例えるなら、誰もが親しみを覚えるであろうリズムとベースラインを用意したうえで、おおっと目を惹くテクニカルなギターが旋律を奏でる――という感じでしょうか。なので、口当たりの良いライトな作風にもかかわらず、読み進めるたびに心に重くのしかかるものがある……。
 いっけん矛盾しているようにも取れるこのテイストは、本編を極めて文学的な高みへといざなっており、それはそのまま読者への問いかけとして立ち現れているようにも感じました。

 そして、主題となっているのが「嘘」です。
 と言っても本編で描かれるそれは、誰かを騙すための「嘘」とはちょっと違っていて、とても心理学的な試みが取り入れられた。ひとつの思考実験です。
 適切に言い換えるならば、パーソナリティ(personality)という言葉になるでしょうか。ご存知の方も多い… 続きを読む