第116話
「村長様」
役職の後に様はいらないと思うんだが。
「どうしたパポール」
「
「ん?」
「
「我もそれは感じていた」
「私も」
「ナディ、カシュタンテ鍛練の帰りか?」
「そんなところだ。それよりも先ほどのパポールが言っていた話だ」
「気になる」
あー、あれか。
屋敷ができたときにリストが開いたから使ってみたんだよな。
「それな。俺のスキルのせいかもな」
「ヒダリ殿のスキル?」
「主様の?」
「
「目に見えるほど違うか?」
「
「我の方も明らかに身体能力が上がっている」
「私も魔力の量と剣になった時の強度と切れ味が以前とは比べ物にならないくらいです」
そこまで変わるか。
パポール達だけでなくナディ達もか。
ということは能力の加算ではなく乗算か?
もしくは加算の度合いがかなり大きいか。
「クリスやポヨミ、ルド達はなんと言っていた?」
「クリスも同じようなことを言っていたな」
「
「ランガー様は特になにも言っていませんでした」
対象に関して魔獣も竜も同じような感じみたいだな。
ランガー達は特にという感じみたいだし、加算の可能性が高いかな?
まあ、ポンコツ達は気付いていない可能性もあるか。
「能力の上昇で困ったことになっていたりはしないか?」
「我等の中では特には」
「
なら特には問題はないか。
「全部は説明しないが、その効果はガンドラル村の中限定だからな」
「ふむ、それは我が夫の領地ということか?」
「確定はできんが多分間違っていないはずだ」
「なるほど」
ナディさん、なんかすげえ悪い顔しましたが。
何を考えているんですか?
「ヒダリ殿、ちょっと凶壁に用事ができた。ケイトと杏華にも声をかけるべきか、あとはピョン次郎とルド殿あたりか」
なにその組み合わせ。
嫌な予感しかしないんですが。
「なに、案ずるな。我等に任せておけば大丈夫だ」
今までの話の中で任せるものなんてないはずですが。
「では失礼する」
「まっ、ぶぉ」
「一ラル」
カシュタンテ、このタイミングでくるか。
顔にグリグリするのは止めろ。
口は金をいれる所じゃない。
「
「主様?」
「カシュタンテ、散歩でも行くか?」
「喜んで」
まあ、なるようになる……か?
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