第21話
創太は、創神の塔99層にいた。
「そうそう、ここの塔のギミックだけどね、なんと真の迷宮ゾーンにはギミックの類が一切ありませーん!だから魔物の強さが大幅に上がっているんだ」
「あっ、そうなの、良かった。じゃあ攻略を始めようか」
そうやって攻略を初めて3分後、初めての魔物と遭遇した。だが創太は焦ることなく黒、白をも抜かずにイメージする、そして一本の魔剣を創造しその魔物に落とす。
「グガァァァァァァァ」
という断末魔と共に奴の姿は無くなった。ちなみに魔剣の能力は、相手の魔力を吸収し、それを威力に変え 吸収した者にそのまま打つ、という能力だ。
「やっぱり創太は力の塊だ、もう二度と戦いたくはないね」
しばらく探索していると何種類かの魔物を会ったが、全て魔剣を創造しそして頭上に降らせる、それをひたすら繰り返す・・そして2時間後、98層に続く階段を見つけた。98層の階段を駆け上がり、そして2分…98層の魔物とエンカウントした、創太は焦ることなくイメージする、そして
「ブラックホール」
そう創太が唱えると、魔物の後ろに黒い穴みたいなのが出現したと思えば、その穴に向かって魔物だけが吸い取られた。
「ウウウウウウウゲェェェェェェェ」
と最後の声をあげながらその穴に吸い込まれていった。
「ほんっとすごいね、あんな術なかったと思うけど」
「ああそうだ、ステータスを見てみろ」
そうやってアルはステータスを確認する…と、
「なんじゃこりゃあああああああああああああああ!!!!!!!!」
アルは絶叫した そのはずだ、ステータスがとんでもないことになっているのだから。
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アルス
職業 神の使徒 レベル ????????
ステータス
筋力:約12京
体力:約15京
耐性:約13京
敏捷:約16京
魔力:約16京
魔耐:約10京
スキル
神の目
神招来ノ義
神術
神武
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「えっ、えっ、なにこれ創太?ちょっとステータスがおかしいことになっているんだけど」
「ああ それな まあいいだろ、ちょっと使徒になったから、神の立場である俺のスキルをコピーしただけじゃないか、よかったなアル、シャネルと同じスキルだぞ。」
「ちょっと創太、からかわないでおくれよ」
「ああ 悪かった、これからはアルもバンバン働いてもらうからな」
「あ…うん、分かったよ創太」
今の一瞬でステータスが変わったことに驚きを隠せないアルだが、それでも何とか状況を飲み込んだようで何よりだ。
ちなみに仕組みは例の眷属スキルだ。あれは自分のステータスを眷属の誰かに譲渡することが出来、さらに吸収もできる解放スキルだ。できる事で言えばこのスキルが一番だ、ついでにスキルも移す、コピーするなどの事が可能だ、もうハッキリ言ってすべてのスキルができることを覚えちゃいないが、そういうときこそ一雫だ、頼りになる。
◇
98層での創太達ははっきり言って無双していた、アルは剣と拳で魔物も一撃死させる。
対して創太は神術「ブラックホール」「ジャッジ」「ドラグナイト」などと唱え魔物を一撃で屠る。
ジャッジは一定範囲で自分の悪意ある物全てに裁きを下す魔法。ドラグナイトは様々な魔法の効果を付与した竜を召喚し 自分の意志で操れる魔法である。つまり ブラックホールなどの魔法も竜にできるということにもなる。
さらに神武・纏鎧を発動し(スキルにはそんなものないが創太が命名した)創造した魔剣を自分の周りに50本纏わせ高速回転させる。魔物は基本魔術を使えないため近づいてくるそこを魔剣で瞬殺、という流れで今回は1時間で97層へと続く階段を見つけた。
97層の攻略を開始する前に使徒スキルのもう一つの効果を確認する。
{アル、元気してるか?ちなみにこれは使徒スキルの能力で念和だ。アルもやってみるといい。コツさえわかればこれは便利だ、通話さえできれば2手に分かれられる}
{わっ…なんか変な感じだね、創太}
{せっかくだし、ゲームをしようじゃないか、先に階段を見つけた方が勝ち・・・・どう?}
{うん、いいよ、じゃあ・・始め!}
こうやって97層の攻略が始まった。
97層の攻略ははっきり言って1分で終わってしまった。
まず一つ、創太達がフルに能力を使ってしまったからというのが主な理由だ。
アルは神術で炎系の魔法を使って97層の森を焼き尽くし、視界が広くなったため創太が転移をフルに使い、さらにはアルより酷い炎系魔法を使い森林を焼野原にしてしまった。
そうして創太達は同時に攻略してしまったため、96層に持ち越し、そこでも同時に攻略してしまい95層に持ち越し、そしてそれを繰り返しているうちに90層にたどり着いてしまっ。ノンストップで攻略したので、かかった時間は2時間弱だった。
「で、結局どっちが勝ったの?創太」
「うーーーん…分からん、というか被害がすごいな、おい」
「大丈夫大丈夫っ!2時間ぐらいで木が生えるし、すぐにこの迷宮が何とかするって、それよりも早くボスを討伐しよう。僕にもボスがどんな者かが分からない」
そして創太がアルは意を決してボスのドアを開ける。
ボスは人型の、何をモチーフにしているかはいまいちわからないが、中央はガラスの様な透明なところだったので肉眼でとらえることが出来た。
「創太、あれ見て!」
そうやってアルが見て、続いて創太がアルの指先の先を見つめる、そこで見えた物。それは―――――
――――人の様な者が、魔物に取り込まれている光景だった。
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