閑話、牢暮らしのスティファニー
先ほどラストを倒し終わって、さっさと帰ろうと思ったけれど折角王都に来たので観光して行くことにした。
王都は何回か来てるけどスギルの屋敷しか見てないんだよね~
適当にブラブラ歩いていると結構ナンパされる。
何だろう?アールストでは、あんまりなかったんだけど・・・あっちは、シャイボーイが多いだけなのかな?
細い路地などは身の危険を感じるので大通りの方に出ることにした。
急に腕を引っ張ったり胸を触ろうとしたり大人数で囲んで犯そうとしたり何考えているんだろうね男って・・・もう30人ぐらい殴り倒しちゃったよ。
「そこの女、俺のモノになれ」
もう3時だし何か美味しいスイーツとか食べれるお店無いかなー、カロリーをいっぱい消費しちゃったし
ああー、ラストちゃんのシッポ美味しかったな~、またペロペロしたいな~
「おい!聞いてるのかそこの女!・・・止まれ!こっちを向けぇ!」
何か騒がしいなー、ええと…あっオシャレな喫茶店があった!
うへへ、かわいい制服のお姉さんとか居ないかな~♪
「止まらんかぁああああ!!!」
「へ?なーに?」
バタバタと何か騎士っぽい人がいっぱいきた。横を見ると豪華な馬車が停められている。
「貴様!モウイヤー公爵家の長子であるアフォーワ様の言葉を無視するとは無礼であるぞ!」
「はあ?私に何か御用ですか?」
「喜ぶがいい、お前は特別に俺のモノにしてやる。」
バカっぽいボンボンの人がアホな事を言ってきた。
「ん?普通に嫌ですけど?」
「このアフォーワ様に対して何と不敬な態度だ!この者を捕らえよ!」
「「「「はっ!」」」」
何言ってるの?このアホは?
とは言えゴロツキなら遠慮なく殴り倒すんだけど騎士っぽい人達を殴っちゃうと流石に何かしらの罪になりそうだから大人しく捕まることにした。
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ガシャーン…
鉄格子が閉まる音が辺りに響いた。
しばらく放置して不安でも
あーあ、王都のスイーツを食べたかったのに牢屋に入れられちゃったよ。
仕方ないからアイテムボックスからテーブルとイス、ティーセットを取り出して秘蔵の地球スイーツを食べることにした。
10分後ぐらいにバカボンボンが騎士を連れて牢屋にやってきた。
気にせず紅茶をすする。
「ずずー、ふぅ・・・」
「ふぅ・・・じゃない!何処から持ち込んだんだ!」
「私の物なんだから、どこからだっていいじゃない。」
「くっ!減らず口を!」
うっ、急に尿意が・・・紅茶飲み過ぎた!
「ちょっと、トイレ使うから出てってよ!」
それを聞いた途端バカボンボンが、にちゃりとした笑みを浮かべた。
「ハハハ!見ててやるから遠慮なくその場でするが良い!」
くっ、便器の周りには遮蔽物がない…そんなに見たいのか変態め!
「<マナシールド>、<
魔法が発動して視界や音をガードできたので用を足して最後に浄化で臭いも消しておく。
魔法を解除すると何事も無くイスに座っている私が居るだけだ。
「ぐぬぬ・・・魔封じの腕輪はどうしたんだ!この女まだ魔法が使えるじゃないか!」
「は!動作確認をしてちゃんと着けましたが間違えて2個着けてしまったので絶対に魔法は使えないはず・・・でした!」
「でした…って何だそれは!2倍の魔封じ効果が効いてないというのか!とりあえず魔法が使えなくなるぐらい鞭で叩いて弱らせておけ!」
そう言ってバカボンボンは、一旦牢屋から出て行った。
あ、アル君に今日は帰れないから孤児院に泊まってねと連絡しておこう。
後は、救援待ちだね。
連絡は紅茶を飲んでいる時にしておいたけど色々あるから明日になるって言ってたし
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「どうだ?女は大人しくなったか?・・・何しているお前達!」
バカボンボンが戻ってきて何か怒りだした。もぐもぐ。
「全然弱ってないじゃないか!何であの女は、美味そうなステーキを食べてるんだ!」
「「すみません、シールドのせいで牢に入れません!自分達もステーキ食べたいです!」」
「まみももっめんも?(何怒ってんの?)」
私は、口にステーキを詰め込んでいる最中だから邪魔しないで欲しいんだけど
「くぅー!バカにしやがって!?」
バカボンボンが此方に殴りかかろうとしてシールドに顔をぶつけて呻いてる。
さーてお腹もいっぱいになったし少し休んだらお風呂に入ろうかな
湯船をアイテムボックスから出して魔法でお湯を入れてから遮光と防音でプライバシーを保護してお風呂に入った。
パジャマに着替えてふっかふかの布団を取り出したらゴロンと横になってもう寝ちゃおうっと
◆◇◆◇
「ふぁ~よく寝た~」
さて、遮光してドレスに着替えちゃおうっと
着がえ終わって遮光を解除したら牢屋の前にバカボンボンと騎士達が居た。
「おお、美しい!何でドレスに着替えたのか知らんが見違えたぞ平民!」
メイクをバッチリ施して薄緑色のドレスに身を包んだ私を見て感嘆の息を漏らす。
「平民じゃないよ?」
「何を言っている?化粧をしてドレスを着たぐらいで貴族にでもなったつもりか?」
「私は、オルティス家の娘だよ?」
「・・・は?」
バカボンボンの目が点になる。
そう、オルティスと言ったらエルフの王族しか名乗れないからだ。
「そーう、お前さんはエルフのお姫様(未成年)を誘拐しちゃったんだよ。どーう落とし前着けてくれるんだ?」
血管が切れそうになった成金オジサン・・・国王とガチムチの騎士達がぞろぞろと牢屋前に現れた。
「へ、陛下何故ここに…これは一体!?」
「このアホ共をさっさと連れて行け!」
バカボンボンと取り巻きの騎士達は、ガチムチの騎士のお兄さんたちに連行されていった。
「オジちゃん久しぶり~」とワイトイヤー国王に手を振る。
「ごめんよぉスティファニーちゃん、オジサン遅くなっちゃった。」
「まあ、逃げようと思えばいつでも逃げれるから別にいいんだけどね・・・それより、お腹すいたから美味しいご飯食べれるお店に行こうよ♪」
「んー分かった、あっちにいい店あるから行こうぜぇ。もちろんオジサンの奢りで」
国王がいい店って言うだけあってすごく美味しかった。
今度アル君を連れて食べにこよっと♪
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