閑話、勇者スティファニー降臨

ある闇の日のこと・・・


朝ご飯を食べ終わったので商店街にお出かけをしようと思ったら足元に魔法陣が現れた。


「ほえ?・・・何これ?」


急に目の前が真っ白になって何も見えなくなった。エネルギーの流れから移動しているような感覚があるけど・・・

1分ほどで色が戻ると床に魔法陣の描かれた薄暗い部屋に転移していた。


「ようこそいらっしゃいました異世界の勇者様」

「・・・勇者ぁ?私が?」

なんか魔法使いっぽい女性に勇者とか言われたんだけど?

彼女の隣には、豪華なドレスを着た王女様っぽい人がいる。美人だけどちょっと性格がキツそうだな~


「あら?女性の方ですわね?兄様を呼んできなさい。ワタクシは、用が済んだようですので帰りますわ」

と後方に控えていた侍女に言って去って行った。

ふ~ん、色仕掛け担当ってとこかな?

私が女だったから男にチェンジって訳ね・・・


しばらく待つと絵に描いた様なイケメン王子様が現れてにこやかに話しかけてきた。私の好みじゃないけど

「おお・・・なんと美しい!いや失礼、あまりにも美しかったのでつい賛辞の言葉が出てしまいました。改めて…初めまして異世界の勇者様。私はこの国の王子です。行き成りこのような場所に来られて混乱しているかと思いますが、どうか私共の話をお聞き下さい。」

「うん、いいよ~」

「では、国王である父からお話をさせて頂きますので謁見の間までご案内します。」

めんどくさいけど、話ぐらいは聞いてあげるか。いざとなったら自分で勝手に帰るしねー



王子と女魔法使い、6名の兵士に囲まれて廊下を進み大きな扉の前に来た。


「中には王様が居られますのでくれぐれも失礼がないようにお願いします。」

と入口の兵士に言われたので、ちょっとカチンときた。

不躾に呼び出しといて失礼がないようにですって?ぷんぷんだよ!


扉が開かれると謁見の間と言われるだけあって豪華な部屋だった。

無駄に豪華な椅子にふんぞり返った髭デブが座っている。さっきのも合わせて段々ムカムカしてきた。


髭デブの前で頭を垂れるようにと言われたけれど無視した。


「ゆ、勇者様頭をおさげ下さい!」と慌てる女魔法使い

「よい、こういった礼儀を知らない世界から来たのであろうチンは寛大だから許そう。よくぞ来てくれた美しき勇者よ。」

髭デブが偉そうにのたまった。


「礼儀を語るならまず、勝手に呼び出したことを謝罪して頂きたいのですが?」

「ふざけるな!平民ごときが王になんという口のきき方だ!」

イキった貴族っぽい人が噛みついてきた。教育が成ってないね。

それに平民とか言われたんだけど、私は王女だよ。威張るつもりはないけど失礼しちゃうな~


「抑えるのだ!勇者の言うとおりだ。不躾な呼び出しをして申し訳なかった」

若干こめかみをピクピクさせて髭デブが頭を下げた。


「うん、謝罪を受け入れるよ」

「貴様ー!王が頭を下げているのに何だその態度は!」

・・・はあ?


「態度については、こっちが聞きたいね。謝りたいの?威張りたいの?どっちなの?もしかして、こちらが下手に出て頭をヘコヘコ下げろとでも言うの?」

「当たり前だ!平民ごときが王や我々貴族と対等だと思うなよ!」

噛ませ貴族達が騒がしい


「生憎と一国の王程度に下げる頭はないよ」

だって、悪いことなんか一切してないし。それに、私は全世界で最も強い権力を保有するエルフの里の次期女王だもの。言わば世界のNo2だよ。


私の発言を聞いて流石に髭デブも顔色を変えて噛ませ貴族達に同調してきた。

「勇者だからと調子に乗るな!そやつを捕えよ!痛い目を見せて教育してやれ!裸に剥いて犯してやれば大人しくなるだろう!」

一斉に群がってくる兵士達・・・やれやれ


パパパパパーンとビンタをして全員壁に叩きつけておく

「あのさー、こんな一般人に負ける様な人を召喚してるつもりだったの?自分達が束になっても勝てない何かと戦わせるんじゃなかったの?」

「なっ、我が国最強の騎士たちを一般人扱いだと!?」


女魔法使いが攻撃魔法を詠唱し始めたので爆発魔法でドーンと足元に穴を開けてやった。


「ひぃぃ!」

尻もちをついて、じょぱぁーっと漏らした液体が穴に滴り落ちていく。


「あら、丁度良かったじゃない。」

その隙に後ろから王子が剣で斬りかかってきたけど後方の気配を頼りに刃を掴んで圧し折ってやった。


「う、うわぁあああ!」

こっちも盛大に漏らした。大まで…ばっちいなー


「な、なんということだ!」

「それは、私が言いたいよ何なの?勝手に拉致したのに襲い掛かってくるってさー酷い国だね。」


「くぅ!朕は、朕は・・・!」

女の子の前でチンチンってうるさいよ!


「そもそも、私は平民じゃないし平民だったとしてもこの国のルールに従う必要はないからね?」


「くっ、召喚陣の隷属効果を発動せよ!」

「は、はい!」

股間がびしょびしょの女魔法使いがアイテムを掲げると黒い触手のような何かが纏わりついてきた。


「ははは!これで貴様は朕の操り人形になるのじゃー!」

「ほい。(パキーン!)」

軽く力を入れて黒い何かに抵抗したら、びしょびしょ女魔法使いの持っているアイテムが音を立てて壊れた。脆いなー


「バカな!我が国に代々伝わるアーティファクトだぞ!」

「ぎゃ、逆流して召喚陣まで破壊されました!」

ふーん当分は、召喚できなさそうだね


「お仕置きだよ、毛根必滅〈ハゲイル〉!」

腹いせに髭デブの毛根を殺しておく。少しだけ気分がスッキリしたよ。


「毛が!朕の毛がぁ!!」


「じゃ、付き合ってられないから帰るね。二重魔法ダブルマジック〈世界・瞬間移動〉ワールドテレポート

比較的近場の世界だったのか地球に行く時より負担は軽かった。




◆◇◆◇




・・・やな事件だったね。

「さーて、気を取り直してお出かけし・・・」

また、足元に魔法陣が現れた。

やっぱり目の前が真っ白になる。さっきと違うけれど床に魔法陣の描かれた薄暗い部屋に転移していた。


「よくぞまいられた異世界の勇者殿」

「・・・またなの?」

「またとは?」

ナイスミドルな魔法使いっぽいオジサンが不思議そうに言う。

美男美女がズラッと10人ずつ並んでおり色仕掛けをする気満々だった。


やっぱり王様の前に呼ばれて頭下げろだ何だかんだ言われて先ほどの国と似たり寄ったりな結果になってしまった。


まったくもう!

勝手に呼びつけておいて偉そうな人達だよ!



「今度こそお出かけする・・・」

二度あることは三度あるって言うけど・・・まーた足元に魔法陣が現れた。

目の前が驚きの白さだよ!


ガシャン


転移直後、目が慣れる前に変な首輪をつけられてしまった。いかにも拷問部屋っぽい所だね。


「フハハハハ!レジェンドレアの大当たりだ!すごい美人が出てきたぞ!」

「親父ぃー、あんまり壊しすぎないようにしてくれよ。親父の後はいつもガバガバだし理性が飛んじまってるからよー」


王様っぽいヤツが高笑いしてるし、人相が悪い王子っぽいのがゲスい文句をたれている。

うわぁ…行き成りこれかぁ・・・流石にクズ過ぎるでしょ


ブチッ・・・バキン!首輪を力任せに引きちぎる。


「「バカな隷属の首輪が!?」」

「頭にきたから、ちょっとキツイお仕置きしちゃうよー☠」


ムシャクシャしたんで城の中に居た全員を色々な意味で再起不能にしてやった。


宿に帰ったら二度と召喚されないようにジャミングをかけておく。これでもう心配ないね。

やれやれ、まだお昼にもなってないのに大変だったよ


ハズレばっかり引いたのかもしれないけどさ、酷い世界ばっかりだったね

あんな事ばっかりやってるから国が自己解決できないほど衰退したんじゃないかと思うよ


転移はもうこりごりだね

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます