閑話、大きくなった お腹

スティファニーです。

あれから少し時間が経ちました。

私は今、大切な人に支えてもらってポッコリ大きくなったお腹を抱えて歩いている。

うう…この体すごく歩きづらい。


小さな男の子と女の子が私に向かって走ってくる。


「「ママー!」」

ああ、ちょっとスピード出しすぎてる


「こら、あなた達、走ったら危ないわよ」


勢いをつけすぎた子供たちの体を優しく受け止めてから、お腹に負担をかけないようにゆっくり屈む。

ニッコリ笑いかけて二人が落ち着くように頭を優しくなでてあげる。


「ねー!おなか、すごくおおきくなったね」

「あたしも、さわりたーい♪」


「デリケートなんだから、あんまり強く触っちゃダメよォン♥」

大切な人…カリーナが子供たちにやんわり注意をしてくれた。



「ぽんぽんぽーん♪」

「ぽんぽこぽーん♪」


「ちょっと!あ、あんまり叩かないでね。中身・・が出ちゃうから」


「「きゃはははは!」」


子供達は爆笑しながら自分達の母親・・の元に走っていく。

走るなって言ったのに聞いちゃいない。



「う゛!苦しい吐きそう・・・」

「だから言ったじゃないそんなに食べちゃダメだってェン」

大切な親友・・が背中を優しくさすってくれる。


「全く、カリーナさんの言う通りよ。いくら食べ放題だからってどれだけ食べたらそんなお腹になるのよ。」

「「のよ~、きゃははははは!」」

サーシャさん&ウィルさんと爆笑している子供達・・・コリン君と妹のコーデリアちゃんがこちらに歩いてくる。

ウィルさん何時もの事だろ的な顔はやめてもらえませんかね?



え?妊娠?してないよ?紛らわしい事をした作者アイツにはきつく言っておくからね!

私も同罪!?遺憾の意を表明するよ!




◆◇◆◇




翌朝着替えて鏡を見たら顔が丸々していた・・・

ウエストもかなりきついし服からミシミシ音が鳴っている

ぽよ~ん

お腹の肉をつまむとしっかり掴むことができた。


「き、気のせいよ!私が太るとかありえないし!朝だから、むくんでるだけだもん!」

そう!これは、むくみなのよ!


「くあぁ…よく寝たー。おはようティファ姉ちゃん。あれ?ティファ姉ちゃん何か太っ…」

「ストーップ!アル君、それ以上はいけない!ちょこーっと体がむくんでるだけよ」

ものすごく何か言いたげなアル君をそのまま黙らせて、いつもの様にギルドに出勤した。


「おはようございます。セリーナさん」

「おはようスティファニー・・・貴女ちょっと太…」

「むくみです!朝ですからぁ!」

「え?・・・そうなの?」

何よ!皆で私が太ったって言いたい訳?失礼しちゃうなもうっ!

ズンズン受付窓口の椅子に行きドカッと座る。


ブチッ―――パァーン!


スカートのボタンが弾け飛んだ・・・なんで!?

胸より先にお腹でボタン飛ばし芸をやることになるなんて!?


「ブフーッ!」

今のシーンを隣の窓口のエミリー先輩に見られて爆笑された。


・・・認めるしかないみたいね。

確かに、最近あまり運動してないし地球のスイーツを過剰摂取しているのが原因ね…

加えて昨日の焼肉食べ放題が止めになったみたい。


業務が終わったらダイエットよ!明日からなんて言ってられないんだから!



お昼になったら更衣室で久々に狩人風の戦闘服に着替える・・・ウエストが合わなかったので調整し直した。

着替え終わったところでエミリー先輩が半にやけで待ち構えており悪魔の箱・・・体重計を差し出してきた。


「ほら、スティファニー乗って」

「乗りたくないでござる!・・・絶対に乗りたくないでござる!」

身体能力にものを言わせて何とか逃げ出した。


孤児院に顔を出して今日はお昼ご飯を食べずに出かけると言い残し森まで全力ダッシュした。



「っしゃ、オラー!」

「ぷぎーっ!」「ひひーん!」「ギィイイー!」「ギュオオオン!」

何か色々跳ね飛ばした気がするけど速すぎて私にも見えなかった。私は悪くねぇ!


「はぁ、はぁ、はぁ、走っても音速並みにスピードが出せたけど体力を使うから飛行するよりは疲れるね」

息を整えながら周囲を見ると動物の骨がたくさん落ちている草原だ。・・・何処なのここ?

どうせ瞬間移動で帰るからいいけどね。


体力が回復するまで軽いジョギングに切り替えて移動する。


ぐちゃ、ぴちゃ、ずるっ、ぺちゃと湿った音が聞こえてきた。

丸っこい体形で身長2mぐらいの魔物が20mはあるドラゴンをすごいスピードで食べている。

すごい3分もしないうちに全部食べちゃったよ!

体積の差がありすぎるのに何処に入ったんだろ?


放っておくと危ないなー、街どころか国ごと食べ尽くされちゃいそうな気がする。今の内に殺っとこう。


「オデの名は、暴食の魔王グラトニー・・・オマエ、エルフなのに丸々してウマそうだな」

「アンタには言われたくないよ!何処が首だか分かんなかったし」

私みたいな細身・・で美人のエルフを丸々してウマそうとか失礼なヤツだよ!


「腹減った、何かクワセロ」

「じゃあ、これ食べる?」

2m程ある丸々した肉を与えてみる。・・・やっぱり早い一瞬で食べてしまった。


「ウマかったもっとクワセロ」

「うわぁ、自分の体・・・・が美味しかったの?首だけしか無いのに下から食べた物がこぼれてこないのも不思議だけど・・・」

首をスッパっと落としたのに全然痛がってないし余裕があるっぽい

この魔物、何て名前だっけ?暴食のマカロニグラタンだったかな?ああ・・・お昼ご飯抜いたからお腹すいちゃったよ。


「ハヤク、メシ、クワセロ」

うへぇ!首の下の肉がボコボコ盛り上がってきたよ。もしかして再生しちゃう感じ?

思ってたより大分危険な魔物だったっぽい。


「必殺!太陽へ〈転送〉トランスファー!」

・・・ふぅ、勝った。疲れたし帰ろっと。




◆◇◆◇




ゴギュルルルルル!

「うっ!お腹が痛い!」

宿に戻ったら急な腹痛に襲われてしまった。






しばらくお持ちください・・・






いやー、出すもの出したらお腹周りもスッキリしてむくみも取れたよ。

やっぱり昨日の焼肉食べ放題で食べ過ぎたのと塩分過多とか何やかんやでむくんで更に便秘にもなってたから一時的に太っちゃったみたい。


でも怖いから暴飲暴食は、控えるようにするよ。反省反省・・・

暴食?・・・う~ん何か思い出せそうな・・・あ、久々にグラタン食べたいな♪


「おーい!アル君、今日の夕食はレストランに行こうよー!」





暴食の魔王グラトニー:焼死



あとがき


閑話ごときで魔王が死にました。お察しの通り最低でも後6人魔王が居ます。

腹ペコさんは、お腹が空いていたので名前が覚えられませんでした。


カロリーは、熱に弱い!

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