7.スティファニーズ キッチン

ごきげんよう。スティファニー・オルティスですわ。

前回は、歓楽街で興奮してしまい大変失礼いたしました。

あのような街に行くのは100年以上振りでしたので、羽目を外してしまいましたの。

我ながら、はしたなかったっと猛省しておりますわ。

あら?言葉遣いがおかしかったかしら?

わたくしは、いつもこのような感じでしたと思いますの。

無理してませんのよ?

ごめんなさい、やっぱ無理。いつも通りでいくね~



今日は、7月19日闇の日

昨日キャンディスとニャンニャンできなくて欲求不満だった。

思っていたよりこの国の法律はしっかりしている。

国民の意識も高い・・・と言うより罰則がヤバすぎて守らざるを得ないとサーシャさんが言っていた。

私が考えていたより未成年者は、しっかりと守られていたってことね。

余程の馬鹿でもない限り未成年者には手を出すことは無いらしい。

あの変態ハーレム男のマイルズでさえ当時12歳の猫獣人姉妹の純潔を奪ってはいなかった。

私は、未練たらたらだけれど歓楽街のことを忘れることにする。



さて、昨日お泊りさせたアル君の様子を見るために孤児院へ向かおう。

あ、そういえば今日は、剣術教室の日だけど・・・気分が乗らないな~

最近、自分自身でもちょっとはしゃぎ過ぎたと思うので今日は大人しく料理でもやってみようかな

道すがら、ジャガイモ、ニンジン、玉ねぎを買ってアイテムボックスに放り込んでおく。



「おはよ~」

「「「「おはよーティファお姉ちゃん」」」」

「おはよう・・・ティファお姉ちゃん・・・zZZ」

アル君だけ眠そうだけど?

「アルの奴、なんかマクラがかわったらよく寝れなかったって…いつもどんなマクラつかってんだろ?」

ああ・・・そのうち対策を考えようか

とりあえず今日のお昼ご飯は私が作ると職員さんに伝えて皆と遊ぶことにした。


11時を少し過ぎた頃

「あ、今日は剣術教室は、やらないからね~」

「「「えええーーー!聞いてないよーー!!」」」

主に男の子からのブーイングだ


「その代わり、お姉ちゃんが美味しいお昼ご飯を作ってあげるよ~」

美味しいご飯と聞いてブーイングは、おさまった。

よし、では。レッツクッキング!


「なあ、アル。ティファお姉ちゃんって料理上手いのか?」

「え?食べてるところしか見たことないけど?」

「「「え゛?・・・それってやばくないか?」」」

子供達が何やらこそこそ話しているけれど・・・


「チョリーッス!ガキども元気してるかー?」

ぬ?スギルめ、まーたご飯をたかりに来たね。

まあいいや、さっさと料理を作らないと・・・


「聞いたぜ今日は、スティファニーの手料理なんだって?」

「そうよ。何か食べたいものある?」

「じゃ、じゃあカレー作れるか?」

「うーん、作ったことは無いけど多分できるわね。ちょっと練習で肉じゃがを作ってみるわ」

鍋に、ジャガイモ、ニンジン、玉ねぎを入れる。そして、お湯を入れて煮る。


「あれ?何で皮むかないの?野菜も洗ってねーし切ってもねーし・・・しまった!飯マズキャラだったのか!?」

「失礼だなー!ほらぁ、ちゃんとできてるじゃない!」

鍋のフタを開けると美味しそうな肉じゃがが現れた。


「何でだよ!肉と糸こんにゃくは、どっから出てきたんだよ!(もぐもぐ)しかも滅茶苦茶ウメーし!!」

「文句言うなら食べないでよね!もうっ」

次の料理に取りかかろう。


「じゃ、仕方ないからカレーを作ってあげるね。」

「あ、ああ・・・。」

鍋に、ジャガイモ、ニンジン、玉ねぎを入れる。そして、お湯を入れて煮る。


「さっきと一緒じゃねーか!」

「うるっさいなー耳元で叫ばないでよ!」

鍋のフタを開けると美味しそうなカレーがぐつぐつと湯気を立てている。


「リンゴとハチミツが隠し味よ!(ドヤッ)」

「ああ、隠れすぎて入れたかどうかすら分からなかったぜ超スピードでもなかったな」

フッ、私の料理の腕前を見てようやく大人しくなったね。


「おかずが足りないといけないからコロッケと・・・あ!サラダもいるね」

ジャガイモを手に取りお寿司の様に握ると…あら不思議、コロッケの完成!人数分作ってと・・・

今度は、ポテトサラダだね。

ジャガイモを手に取りお寿司の様に握ると…あら不思議、ポテトサラダの完成だよ!これも人数分用意して


スープも作らなきゃ!

鍋に、ジャガイモ、ニンジン、玉ねぎを入れる。そして、お湯を入れて煮る。

はいー、ポトフの完成!


あ、白いご飯を忘れてた。

鍋に、ジャガイモ、ニンジン、玉ねぎを入れる。そして、お湯を入れて煮る。

はいー、ほっかほかのご飯だよー!


「ふふ、どうかしら?私の料理の腕前は?女子力高いでしょ?」

「滅茶苦茶ウマいんだけど、料理とは言いたくないんだよな…」

「そういう事言う人には、食べさせないよ?」

「すんませんしたー!スティファニーさんマジ女子力高けぇッス憧れます!」

「じゃ、食べて良いから配膳を手伝ってね。」


あれ?何だか子供達が死刑執行前みたいな顔をしているんだけど?

「ガキども俺が味見してあるから大丈夫だ、滅茶苦茶ウマいぞ」

くっ、スギルにフォローされるとは


「「「「「いただきまーす!・・・ウメーーー!!!」」」」」

もの凄い勢いでガツガツと口に詰め込んでいく

「何か茶色いから怖かったけどウマすぎーー」

あー、確かにカレーは初めて見ると怖いのかもしれないね。


「ティファオネエチャン!コレ、ウマイヨォ!」

あ、アル君がちょっと壊れた。カレーは刺激が強すぎたかな。


職員さん達には、肉じゃがの方が好評だった。やっぱりカレーは見た目が怖いって…美味しいのに。

後で作り方を教えてくれって言うから、やって見せたけど皆頭を抱えていた。



・・・実は、スキルごり押しで料理してました。

だって仕方ないじゃない!前世ではカップ麺ぐらいしか作ったことないんだもの!

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