閑話、サーシャの憂鬱

私は、エルフのサーシャ。

アールスト冒険者ギルドに所属するDランクの魔法使いよ。

パーティを組んでいるのは、剣士のウィル。

彼が子供のころからの付き合いだけれど最近は、冒険者としても脂がのってきて顔つきも精悍になってきた。

最近ウィルは、気付くといつも私の顔を見て微笑んでいる。

本人が気づいているのかは微妙だけれど、あれは恋する男子ね

好かれているというのは悪い気がしないわね



現在私達は、海の街ヴェールヴィエからアールストへ向かう乗合馬車を護衛している。


アールストまで後2日ほどの所で、御者のディグホースさんがエルフの女の子を拾った。

彼は、ナンパだと言い張っていたけれど明らかに女の子を心配しての保護だった。


確かにとてもかわいい子だったけど捨てられた子犬みたいな状態だった。

拾いたい気持ちもわかる。

それにしてもエルフらしからぬあの胸、突然変異なのかしら?


ふと気づくとウィルの視線が女の子の胸に釘付けになっていた。

男の子だから仕方ないか・・・


女の子・・・スティファニーは、色々とハイスペックだった。


矢を3本同時に曲射してゴブリンの急所を射抜いたり、武技アーツを重ねるという尋常でない技術を持っていたり。

野営地に着いたら高度な魔法である〈聖域〉サンクチュアリを息をするように使っていた。


まあ実際のところは、100歳の未成年で結構抜けている子だったけどね。

初潮で混乱してオロオロしている姿はちょっと面白可愛かった。



翌日オーガロードが現れるという異常事態が発生したけれどスティファニーのおかげで犠牲者は一人で済んだ。

正直、全滅している可能性の方が高かった。



街に着いて冒険者ギルドに報告を済ませ、宿で夕食を済ませたら眠くなって数時間ほど寝てしまった。

少々遅い時間の入浴になってしまったけど、やはり温泉は気持ち良い。

10日ぶりのベッドは気持ち良く、ぐっすり眠れた。



翌日、ウィルの様子がもの凄くおかしかった。

スティファニーを見かけると挙動不審になるのだ。


「ウィル、貴方なんか変よ・・・大丈夫?」

「だだだ、大丈夫だ。ちょっと寝不足なんだ。」


う~ん、寝不足は本当かもしれないけれど何か隠してるわね。


更に翌日も寝不足は解消されていたようだが、スティファニーを見ては悶えていた。

いよいよおかしいので強制的に締め上げて聞き出したところ


一昨日の晩、スティファニーの一人遊びの声が聞こえてしまったと白状した。


「俺は悪くない!オッパイが悪いんだ!」と、よく分からない供述をしていたのでとりあえずシバキ倒しておいた。


スティファニーには、夜の音漏れについて十分注意するように言っておこう。

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