日和山の展望台からご覧になられた景色。今は写真の中だけになりましたが、そこには確かに人々の営みがありました。「対岸の火事」ではないんです。「いつか必ず来る危機」なんです。どうか、我々の経験を役立てて下さい。どうか、あらゆる策を講じて下さい。失われたものはまた作ればいいんです。しかし、失われた命は戻らないんです。何年か経った後、また石巻を訪れることがあった際に、「ああ、すごい変わったなぁ」そう言って貰える様に、石巻人は頑張ってますよ。
実際に被災地を訪れた作者様の、決してきれいごとではない本心からの思いが伝わってくるエッセイでした。