「また会いに来たよ」

作者 オレンジ11

90

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★★★ Excellent!!!

冒頭から引き込まれました。

作者様の簡潔ながら読者を掴む心理描写は言わずもがな。

一つの別離の軌跡をもっと長く書くことも可能だったでしょう。

面白くてもやがて忘却に沈む作品が多々ある中で、心に残るものは少ない。

しかも、最後の同題異話でしっかり最後をまとめています。


……また会いに来たのは誰なのか?

きっとそれは、より強くなったもう一人の自分なのだ、

と読了後に思ったのです。





★★ Very Good!!

 傷口を不潔にしたままだと化膿が進み、やがてガスエソという非常に恐ろしい症状を起こす。医学の発達した現在では大幅に治癒率が上がったものの、それは秩序だった文明社会での話だ。ガスエソを起こすような環境は、大抵が文明と遠く切り離された状況である。だから、傷口は消毒しなければならない。程度によっては飛び上がるほど痛いだろう。
 主人公は、あわや精神にガスエソを起こすところだった。あやふやに閉じた傷口をこじ開け、患部を摘出して消毒するのはいかばかりの苦痛だったろう。リハビリが一日も早く終わるよう願ってやまない。