フクロウのお守り

作者 来冬 邦子

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★★★ Excellent!!!

読後感に「嗚呼……そうだったんだ」っという言葉がしっくりくる短編小説です。

本当に読みやすい作りと文字数でサクっと読めてしまいます。
言葉の節々から色々と伝わる感情を味わうのは、読み返した時でしょう。

どうぞ、試しに読んでみて下さい。

そして、読み直してみて下さい。

★★★ Excellent!!!

良かった点を述べようとすると、ネタバレになりそうでもどかしいです。
こんな感じだろうなあと読み進めている平和な頭に、突如、真実がひょっこり顔を覗かせる。そこでゾゾっとしました。恐怖ではなく、興奮と快感のゾゾっ。

それを踏まえて再度読み返すと、至るところに伏線が張られていたことに気づきます。こういうことだったのかと唸らせられます。

意外性に加えて、やさしくじんわりと切ない読後感も魅力です。

★★★ Excellent!!!

 二重三重に洒落と機転の効いた傑作。題名が全てを物語るあたり、『名は体を現す』を完璧に打ち出している。
 そもそも出だしの一行目でもう読者はソレになってしまう。作品に込められた……『記された』ではなく『込められた』……文章は、ギリシャ神話の彫刻のように無駄がなく完璧な均整を為している。それでいて、行間からにじみ出る愛情は読者に温風と冷風を同時にもたらすのだ。
 本作を読み進めていくと、主人公が蓄えた世間智には舌を巻かざるを得ない。しかし、その世間智故にこそ、最後の一文が本作を題名に帰結せしめる……慈愛という名の接着剤で。