第76話 女神さまの願い? (4)
「うわぁあああ~。あんた~。早く起きてよ。起きて~。お願いだから~。頼むよ~、あんた~。うちに大変なことをしているのだから~」
うちまた和の身体を自身の両手で揺すりながら起こしたのだよ~。
それも、自身の紅玉の瞳を濡らしながら、和が目を覚ますまで。
するとさ、流石にうちが大きな声で泣きながら和を起こすから。
「どうしたのだ? カイロス?」
最初に和の横で添い寝をしていたアテナが目を覚ました。
だからうちはツレのアテナに。
「う、うち……もしかすると? 和に凌辱をされたかも知れん?」
うちは彼女に、自身の顔色を変えながら慌てふためきながら告げたのだ。
「あああ、それはありえん!」
うちがアテナに対してこのように、和に強引に乙女を奪われたかもしれないと告げたのだが。彼女は、それはないとうちに告げてきたのだよ。
でもさ、先程も告げた通りで、うちはこの歳になっても恥ずかしながら、生娘の状態だから。先ず自分から和に擦り寄り甘え、自身の純情を捧げることはないと思うから?
「で、でも、アテナ~? あんたも知っての通りでうちは生娘だったのだよ。だから自分から和に甘え言い寄ることはないと思うけれど~?」
恐る恐るとだが、相変わらず自身の顔色を変えながら、うちはツレのアテナに訊ねた。
「ん? あああ、それでも、カイロス貴様が酔いつぶれて、このひとに言い寄って捧げたのは間違いない! 我は横で、我が君とカイロスが戯れている様子を見ていたからな!」
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