第12話.こんな事ってあるの!?夢みたい!!!

テロリスト達を止めた少年は、ミリカに声をかけた。






「君、ケガはなかった?」


「なかったです」


「良かった。でも、怖かっただろ?」


「はい・・・まぁ・・・」


「まぁ、そうだよな。あんな光景見ちゃったら、怖いに決まってる」






「あの、あなた、一体何者なの?」


「俺?ただのガードマンだよ」


「ガードマン?いや、でも、今、手を触れずに銃弾を止めたり、


半回転させて飛ばしたりしたでしょ!?」


「あ~、アレは、魔法だよ。〝handling (ハンドリング)〟っていうね」


「え!?魔法使いなの!?」


「そうだけど・・・それがどうしたの?」






「アレ、魔法だったんだ!!」


「何をそんなに驚いてるの! (笑)魔法なんて、そんな珍しいものじゃないでしょ」


ミリカは、そこで、その少年が魔法使いである事を知ると同時に、


ここは現実世界ではない事を認識した。






「私の幻想は、ホントにあったんだ!!」と小声で呟いた。


「ん?」


「いや~!何でもないです!!何でもないです!!アハハ・・・」






つい、口から出てしまった言葉を、テレながら慌ててごまかした。






「あ、そうだ、君、名前、なんて言うの?」


「私?ミリカ」


「そうか。俺は、ゼドル。よろしくな!!」


ゼドルは、ミリカの手をギュッと握り、強く握手した。


「え!?やだ!!私、こんなカッコ良くて強い人に握手されちゃってる!!!」


ミリカは、思いっきり顔を赤くした。


「ん?どうしたの?顔、凄く赤いよ。熱でもあるの?」


「いえ!!熱なんかありません!!大丈夫です!!元気です!!ア・・・アハハハハハ・・・」






「あ、そうだ、ちょっと、ついてきてもらって良い?」

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