第三話 太陽の花を採取 後編 その9

「ッハイ! ッハイ! ッハイ!」


 フレビィレンスは音楽に合わせて、手を叩き始める。

 スファーリアは指揮棒を振ってみる。

 彼女の周りを、漂っている様々な楽器達は、意志があるかのように動き、音を奏でている。


「歌うと言ったが、歌詞がおもいつかないっすな」


 フレビィレンスはため息をした、それを聞いて数名、ずっこけそうになる。


「フレビィレンス、思ってる事を言えばいいんだ!」


 小錦が熱くフレビィレンスに問いかける!


「なるほど」


 フレビィレンスは頷く、音に合わせて、身体でリズムをとる。


「私はフレビィレンス、愛称はフレビィ」


 ラップを始めたフレビィレンス。


「太陽関連のイカした名前、フレア、プロミネンス、合わせてフレビィレンス」


 フレビィレンスは軽くダンスをし始めた。


「元はお母様の名前、今はコロナと言う名前、受け継いだ名前、目指すは一人前」


 フレビィレンスはニコニコと楽しそうだ。


「太陽の吸血鬼、血を吸う衝動は狂気?ノー! 血は吸わない正直」


 フレビィレンスはノリノリだ。


「私がするのは日光浴、お母様は森林浴!? 親子で楽しむは海水浴」


 日光浴、森林浴、海水浴でそれぞれに、ポーズをするフレビィレンス。


「お父様は魔法使い、植物愛する魔法使い、私が欲しいのは小遣い」


 フレビィレンスは右手でお金のマークを作る。


「お父様の異名は、月の向日葵、不思議がるのは、聞いた周り、神にお願いは、レッツ!御参り」


 縁と絆に向かって拝むフレビィレンス。


「両親の出会い、太陽と月の出会い、ここから2人の始まる愛、やっぱり大事な、話し合い」


 今度は手拍子を始めた。


「向日葵は、月を見れない、吸血鬼は、太陽の下出れない、いい考えが思いつかない」


 弱々しく歌うフレビィレンス。


「2つを支えるマブダチ、どうするか考える人達、その中には加護を得た者達」


 フレビィレンスは体でリズムをとる。


「お母様聞いた縁、これぞまさに絆に縁、陣英とは初めてあったし」


 縁、絆を指差し、陣英にはお辞儀をした、陣英はつられてお辞儀した。


「太陽と月の結婚式、吸血鬼が教会で結婚式?常識には捕らわれない形式」


 十字に手を切り、祈りを捧げる。


「道徳の神の下、太陽と月は誓いのキスをした、それ見届けた、道徳のシスター」


「『シンフォルト』……だよな?」


 縁こっそりと絆に話しかけた。


「彼女以外に道徳は居ないのでは?」


 絆は苦笑いした。


「遊びと余裕、説明と解説、私が知らぬ加護達に賞賛」


 フレビィレンスは縁達に拍手をした。


「そろそろ終わる私の歌、終わらないのは命の歌、命を冒涜する奴は悪魔に魂を売った」


 枯れた太陽の花を見るフレビィレンス。


「私はフレビィレンス、実はお姫様、太陽と月の姫様、その姿は夏のようなサマー、兎のような愛くるしいさま」


 フレビィレンスが歌い終わると、52号が太陽と同じ輝きを放つ!


「うお!?」


 ひかりは52号の光に驚いた。


「あれ? 眩しくない」


「装備の効果だな、俺も眩しくない」


 リッシュは52号を直視している。


「運がいいから眩しくない」


 縁は笑った。


「あらあら、お肌が焼けてしまいますわ、眩しくない代償が日焼けなんて、いやですわ」


 絆は顔を傘で隠した。


「んな事より、太陽を空中に上げてくれ」


 陣英は苦笑いしている。


「小錦、降りるよ!」


「おうよ!」


小錦は太陽に進化した52号から降りた。


「は~よっこらしょ」


 ひかりは小錦から降りた。


「いくよ! 陣英!」



 フレビィレンスの言葉を聞いて、陣英は空高く舞うように、ジャンプした。

 52号、いや、太陽を思いっきり蹴り上げようと右足を後ろに伸ばす。



「昇れ! 生命の輝きの象徴よ!」


 フレビィレンスは、思いっきり太陽を蹴り上げようとした、しかし、太陽は反発している。


「たぁぁぁぁぁいぃぃぃぃぃよぉぉぉぉぉうぅぅぅぅぅぅ!」


 気合いの入ったフレビィレンスの声、蹴り上がった太陽は陣英へと真っ直ぐに飛んでいく!


「っしゃ! こい!」



 陣英は左腕に描かれている、鳥の模様で太陽を受け止めようとしている。

 バン!

 と大きな音共に、陣英の左腕の模様に当たった。

 陣英の髪の色が白髪から黒くなる。



「いい生命の輝きだ! 俺の魂にも火を付けたぜ!」


 左腕に刻まれた鳥の模様が、太陽を取り込み、炎の鳥となる!

 炎の鳥は陣英の身体を離れ、空中を羽ばたき、巨大化した。


「とう!」

 

 陣英は空中を蹴り、炎の鳥に乗った。

 炎の鳥はゆっくりと地面を見る、そして地面を目掛けて急降下!


「これぞ! 『転生! 命の炎が燃える時、草花も萌える』」


 炎の鳥が地面に接触した!形を崩し、炎は周りへと広がっていく!


「陣英って名前のセンス無かったな、そいや」


 リッシュは苦笑いして、陣英を見ている。

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