【喋々】


何もない 使い古された人々

作曲した銀色の道をくるくると

うまく歌えないから、謝ることができない


骨董品欠陥品集まり

そう呼ばせる 海の親

小さな世界しか術がない、てふてふ


産まれ逝く祖の瞬間も所詮瞬きの中

空っぽの息を乗せ落とす

何と比較して、誰の身を括るのか

皆知っている空へ。


彼方が頼んだのだろうか

この子がどこから来てどこへ行くのか


自転に沿うように駆け出して、

考えられる全てのこと

蒼ミソラのカーテンをひらひらと

許容できる範囲にある思考


幸せがどこにあるか

当たり前を知ることに疑問を持たない

カナリヤは人に見初められ

青い鳥になれたのかもしれない


曲がりの範疇で決められる

悲願

下らなく降る雨で 今も濡れている


華が引き裂かれ 秘蜜は咲き乱れる運勢も

傘のない、広がる世界


上昇でも落下でも息が当然と

小さき地球の卵は今も循環し梱包せよ

内服せよ 燐粉の酔いに。命の側面を見る、

只只幸せなひとつぶを選ぶ

知らぬ未来に心思を得る

己個人を悟れ

新しきもの、喋々


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