49話〜フェリアとヴィオレ

 その頃フェリアは、ヴィオレの看病の為、宿屋の部屋にいた。


 フェリアはヴィオレが目を覚ましたので色々と話をしていたが、何故か急に胸騒ぎがして不安になった。


(何か嫌な予感がしてなりませんが。やはり、私も行くべきだったのでしょうか?でも、ヴィオレを1人にしておくわけにも行きませんし。何も無ければ良いのですが……)


 と思い、不安そうな顔をしていると、ヴィオレが心配そうに話しかけてきた。


「フェリアさん、どうしたの?何か心配事かな?」


「何故か分からないのですが、胸騒ぎがしてならないのです」


「そういえばフェリアさんて、ブラットとどういう関係なのかな?」


「どういう関係と言われましても、それは……」


「クスクス。まー、いいかぁ〜。んー、でもやっぱり、フェリアさんて不思議な感じがするね」


「そうなのですか?」


「うん、まるで女神様のように綺麗だし。んー、なんだろ?なんか、何かが違うような気がするだけなんだけどね」


「それは、私が人ではないように見えるという事なのですか?」


「あっ!気にしたならごめんね。そんな筈無いのは分かってるから」


「そうなのですか?でも、そう見えてしまうような事をしているという事になりますよね?」


「んー、どうなのかな?ただ、フェリアさんが綺麗過ぎるだけだと思うよ」


「そうなのですか?」


「うんうん、そう言う事。それにしても、まだブラット達戻って来ないね」


「本当に遅いですね」


 フェリアは更に不安になった。


 しばらくしてから、フリックとグレンとヴィオレッタが戻って来たのだった…。

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