60話〜昔の部下2人

 ここは名もなき城。グロウディスとディアナとテリオスは、ユリナ達と分散した後しばらくクロノアと一緒にいた。


 だが、クロノアがこのままでは、被害が大きくなると思いエマを引きつけグロウディス達から遠ざけていた。


 エマの部下達の猛攻撃を受けグロウディス達は、ボロボロになりながらも、何とかエマの部下達を倒し、その場で少し休んでいたが、グロウディスは何者かの殺気を感じて、立ち上がり辺りを見渡した。


 するとそこには、緑色の髪の男と赤い髪の男がグロウディス達に襲いかかろうとしていた。


 そしてグロウディスは慌てて剣を構えた。


 すると緑色の髪の男がグロウディスに剣で攻撃を仕掛けてきた。


 グロウディスは、その攻撃を避けながら盾でガードしていたが、威力があり約5m後ろに飛ばされた。


「流石ですね。グロウディス元聖騎士長様。まさかあなたとここで戦う事になるとは思っていませんでした。」


 そして緑の髪の男と赤い髪の男を見て、グロウディスは驚いた。


 そうグロウディスはこの2人を知っていたからだ。


 グロウディスは2人を見ながら、


「何故お前達がここにいるんだ!?」


 そう言うと赤い髪の男が身構えながら、


「それはある方の命令で動いていましてね。」


「グロウディス。こいつらと知り合いなのか?いったい何者なんだ?」


「テリオス王子。この2人は、かつての俺の部下だった者達だ。緑色の髪の方はマキシムで赤い髪の方がローレンスだが。確か噂だとお前達はレオン王子の直属の配下になったはずだが?」


「ああ、確かに今も、そうですがね。」


「マキシム。それなら、何故お前達がここにいる?確か、ラシェル様の話だとレオン王子は、行方不明になっていると聞いていたが……まさかとは思うが、この一件にレオン王子も関わっているんじゃないだろうな!?」


「さあ、どうだろうなぁ。」


「ちょっと待て!もしそうだとして、何故オルドパルスに手を貸す?」


「ふっ、まさかあの方が、オルドパルスに手を貸すわけがないでしょう。」


「マキシム。それは、どういう事だ!?まさかとは思うが何を企んでいる?」


「まぁ、俺達は俺達の仕事をするだけだ!だが、その目的の為にも、あなた達にはあの方の邪魔をして欲しくないんですがね。」


「ローレンス。何をやろうとしてる?オルドパルスの邪魔をするというなら、俺達と目的は同じはずなんじゃないのか?」


「俺達は確かに、オルドパルスの邪魔はするつもりではいるが、グロウディス様達とは、目的が違うんでね。」


「ローレンス。それは、どういう事だ?何を考えている。お前達は……。」


「さあ、それは言えませんね。俺達の邪魔をされても困りますので。」


「マキシム。そろそろだな儀式が始まるのは。」


「ああ、そうだな。そろそろ行くとするか。あっ、そうそう、出来ればグロウディス様、あなたとは戦いたくはないので少しの間この部屋にいてください。それと、この件から手を引き首を突っ込まないでください。これ以上、私達の邪魔をするようなら、たとえグロウディス様と言えども容赦はしませんよ。」


 そう言うとマキシムは剣を大きく振りかざし、


 《烈風斬撃剣!!》


 鋭い風の刃の斬撃が連続で放たれ、一部が破壊され出口を塞がれた。


 グロウディスは追おうとしたが間に合わず、出口を塞がれ悔しさのあまり、


「クッ、クソッ!これは、何という事だ!俺とした事が油断した!」


 と言い瓦礫の山を蹴った。


 テリオスは考えながら、


「ん〜、これは何とかしないとな。」


「はぁ、どうやってこの瓦礫の山を退けるんですか?」


「そうだな。ん〜、ディアナがチビ悪魔を召喚するとか?」


「テ、テリオス王子!はぁ、いい加減にして下さい!それじゃなくても、流石に疲れて動くのも辛いのですから。」


「ふぅ。だが確かに、このままここにいても埒が明かないのだが……。」


 グロウディスはそう言うと下を向き考え込んだ。


 そしてグロウディス達は、少しの間休みながらここを出る方法を考える事にした。

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