156.セレンデンス空軍基地2
通された部屋にはすでに空軍の主要幹部がすでに座って待っていた。
大臣
コンダート・エリカ大将(第三王女)
総参謀長
エレテス・セフィーロ大将
航空総軍司令官
イチカ・カイル中将
東部航空方面隊司令官
エレンシア・ベレーザ中将
俺とメリアが入室した瞬間、部屋にいた全員が起立し敬礼をして出迎えてくれた。
「予定より早く着いたにも関わらず、集まってくれてありがとう、みんな楽にしてくれ」
全員が席についたことを見届けた後、俺から話始めた。
「ここにいるみんなは、この世界に今までなかった考えなどに困惑や苦労をしていると思うが、この空軍が今この国を救うための最も重要な場所であるし、空軍がこれから行う作戦の成功にこの国の行く末がかかっている。強引なことは承知の上だがどうか頑張ってほしい」
この言葉に皆は賛同してくれたのか、大きくうなずいてくれていた。
本当はもう少し訓練などに時間を取りたかったのだが、思った以上にここまで来るまで時間をかけてしまった。
しかしこうなってしまった以上、強引なのは承知の上で彼らにどうにかして頑張ってもらうしかない。
俺からの話が終わると次に、東部航空方面隊司令のエレンシア・ベレーザ中将から セレンデンス空軍基地所属部隊の近況について報告があった。
「現在訓練は順調に進み、航空管制もよどみなく完璧にこなせるようになってきています、緊急着陸訓練や滑走路が攻撃を受けた時の対処法なども習得済みです。後は全部隊を挙げての大規模模擬戦闘訓練をしたのち、海軍航空隊との共同訓練と模擬戦を行えば暫定的な運用は可能かと思われます」
これを聞く限りだと、かなり速いペースで運用能力を整えてくれているようだ。
この後の訓練をみて、しっかりと運用されているかどうかを確認してみてから、実戦配備という流れで行ければ最高だ。
このほかにあった報告は以下の通り。
B-2爆撃機による長距離偵察を本日決行予定、目的は帝国首都付近の軍事施設の偵察、および帝国に対してこちらの空軍の軍事的優位性を示すため、可能であれば敵航空基地に対する限定的な爆撃をする。
安心してすぐにでも前線に投入できるのは、基地内で評価が高いF-22が主力の第2航空団と第4航空団。
スクランブル発進対応は今日の訓練を視察し、その程度を見て早くて明日から開始。
基地から北に2㎞離れた位置に(北セレンデンス基地)防空用の固定式警戒管制レーダーサイトを一基設置し、運用を開始、同時に重要防護施設なので基地防衛・防空隊を以下の通り配備
陸軍近衛第四師団隷下第23歩兵連隊(暫定配備)
空軍第一基地防空連隊
空軍基地防衛隊(大隊規模)
レーダーサイトは航空自衛隊が運用しているJ/FPS-5とこれと合わせて見通し外通信装置(OH(オーバーホライゾン))と対空無線を設置する。
これによって、今までこちらが気付かないことをいい事に、王国領空、領土内を我が物顔で飛び猛威を振るっていた竜騎兵や飛行艇に、ようやく対抗措置が取れるようになる。
これにともない、防空指揮所をセレンデンス基地内に設置した。
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