夢々、
夢を持ちなさいと言われた
夢を目指しなさいと言われた
言われたんだ
そんな薄っぺらな期待にまみれて
何も分からない努力をしてる
雲行きは怪しくなっていって
進んできた道はまだ真っ暗で
さっきの道標は崩れ去ったよ
残りの距離は分からないけど
手持ちの物はすり減るよ
周りを見なさいと言われた
もっと考えなさいと言われた
言われたんだ
黒い薄氷の中の塊から
当てのない時間を消費してる
天気予報はどこか別の空で
進んできた道が埋められて
あっちの道は地図になかったよ
目的地は知らないけど
通行料はかさんでいくよ
あの日憧れた先生も
昔好きだった両親も
遊んでくれたあの人も
人気者だったあいつも
誰一人もう、もう知らない
この道を教えてくれる人じゃない
あんなに口出ししてきたのにさあ
歩かなくちゃいけなくなったら
何もしてくれないんだ
これが道なのか
何の道なのか
答えを見つける道なのか
正しさが見つかる道なのか
分からない
分からない
何も
知っているのに知らないんだ
今ままで読んできた本も
誰も彼も何も知らないんだ
いっぱいいっぱい知っているのに
長く生きてても
別の道にいても
地図の作者も
標識を立てたやつも
自分も自分を何も分からない
答えろよ
答えろよ
問題だけを残すなよ
目の前の紙切れを
破って破ってばらまいて
全部ていねいに踏み潰して歩いた
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