第18話:淑子と幸子が帰ってきた。
1982年4月30日は、近くの井の頭公園に出かけて、池の周りや、花を
見て、長女の幸子は、走り回って、疲れて、家に帰り、風呂には行って夕食後
、すぐねてしまった。夏は、高尾山に行き、ケーブルカーで山頂に上がり、
山頂の景色を楽しんで、昼食をとって、長女の幸子は、父と、山頂付近を
駆け回って、美しい景色を写真に撮った。その後、ケーブルカーで降りて、
中央線で、三鷹まで帰ってきて、幸子と犬山重臣は、疲れたので早めに床に
ついた。
その後、特に、大きな出来事もなく12月になり、12月24日に、奥さん
の実家でクリスマスパーティーで、美味しいケーキ、鳥の丸焼きをいただいて
、今年の出来事で歓談して、幸子と良男にクリスマスプレゼントをいただき
、帰って来た。やがて1983年を迎えた。
1983年は、風邪に気をつけていて、風邪にかからずに済んだ。
4月になると、幸子が、歩いて10分の三鷹小学校へ入学する事になり、
3月18日に家族全員で、学校見学に出かけてた。小学校では、集団登校
するので、集合場所と時間を教えてもらった。そして4月4日に両親と共に
三鷹小学校の入学式に参加して、犬山重臣が感慨深げに、ちょっと前に
生まれたと思ったのに、子供成長って、ホントに早いねと言うと、母が、
これから、競争社会に入って、大変なのよと、言った。
この頃には、実家の方から、多くの童話絵本や、英語、算数、理科、社会
の絵本が届き、幸子もそれらの本を見て、勉強し始めた。特に数字が好きで、
犬山重臣の血をひいたのか、電卓を使い、掛け算、割り算をして、喜んでいた。
また、ソロバンを見て、父が、使い方を教えると、興味深げに見て、
1から10の足し算の練習から始めていた。また、弟の良男を、あやして
くれたり、だっこしたり、可愛がってくれて、お姉ちゃんとしての自覚が
出て来たようだ。
良男も、お姉ちゃんに、かまわれると、喜んで、愛想を振りまいていた。
そして、奥さんの実家の両親が、車で、買い物に来た時には、良男の顔見たさに
、ケーキや、お菓子、果物を持って、訪ねて来てくれた。
しばらく、良男の顔を見て帰っていき、赤ちゃん用品も、買ってきてくれる
ので、大いに助かった。その中でも、特に、気に入っていたのが、寿司屋で
買ってきてくれる大きな寿司折りだった。この寿司を5人で、つまみながら
歓談するのが、淑子さんの最大の楽しみだった。
5月下旬には、家族4人で電車で、お弁当持参で、井の頭公園に、行き、
乳母車で、良男を連れて、散歩し、幸子は、走り回って、楽しんだ。
やがて夏休みになると、犬山重臣がソロバンの練習帳を買ってくると、
幸子が、1週間もすると、全部、終えるので、夏休み中に、10級から初め、
5級まで、難なく、こなしたのには、さすがの犬山重臣も驚かされた。
夏休みが終わり、小学校の運動会に、家族で出かけ、1年生の徒競走で
走っているときの幸子は、いつもになく、真剣な顔つきで、自分の番になって
、スタートして、すぐにトップになり、あと10mと言うところで、隣の
男の子に抜かれて2位なり、しょぼんとして帰ってくるのかと心配していたが
、むしろ、逆で、悔しい、悔しいといいながら、歯ぎしりして、悔しがって
いる姿を見ると、おかしいやら、頼もしいやら、複雑な気持ちになった。
すると淑子さんが、私に似て、すごい負けず嫌いだわと笑いながら言った。
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