第22話 事件
彼は血を見ても何も感じなくなっていた。
それどころか、今殺した女にもっとむごたらしいことをしようとさえも考えている。
それが彼の計画に必要があるかは分からない。ただ、あった方が良いと彼の中で誰かが囁いた。
何の罪もない女だ。
彼女がただ資質を持っていただけだという理由で殺した。それをなんとか正当化しようとは思うが、自分の中にある理性がそれを否定する。
(だけど、もう時間がないんだ)
「・・・・・・許してくれ」
彼はそう言って横たわる女の死体にナイフを突き立てた。
手が血でまみれると、なぜだか彼は安堵した。
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