テンポ・ルバート~素直になれない彼と彼女~

作者 平子 一

9

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★★★ Excellent!!!

この作品、大好きです。

眉目秀麗で才色兼備の女子高生、浄ヶ崎緋音。彼女は学校で「氷の女王」と呼ばれるほど、ちょっと取っつきにくい、高嶺の花であった。一言で言えばクール。

しかし緋音は、ひとつ年上の城元雪文の前では全く違った。ときにデレデレ、ときにダラダラ、明るく、快活で、どこか怠惰、そんなどこにでもいる『普通』の女の子。緋音は雪文の前では全てをさらけ出すことができた。

物語は、この浄ヶ崎緋音と城元雪文のやり取りの中で進んでいく。その二人のやり取りがとても愛おしく、胸がキュッと締め付けられるほどに甘い。お互いの視点から展開されていくのだが、二人の気持ちの動き方が非常に繊細に紡がれており、読んでいると『こんな青春を過ごしたかった』と心から思える。

この作品は、二人の純愛物語です。
ひとつひとつの言葉の選び方から紡ぎ方、流れ方、心理描写、情景描写、全てに作者の拘りが詰め込まれている。その洗練された文章が純愛をより美しく、そして身近なものに感じさせてくれる。

それがまた、面白いのです。
心地よいのです。

純愛物語が好きな人に、この作品をお勧めしたい理由、それがこの単純な理由だったりします。昨今、純愛物語というものは非常に少なくなっているように思います。そんな中、『本物』の純愛物語が現れた、そんな感じです。読まなければ損をしてしまいます。

僕の拙い文章では、この作品の魅力を語り尽くすことは出来ません。なので、恋愛物語やラブコメ好きな方は、ぜひ一度読んでみてください。一度読めば、作品の虜になること間違いなしです。

さあ、貴方もこの物語の虜になってみましょう。後悔はさせません。僕はそれだけ、自信を持ってこの作品を勧めることができます。それだけの魅力が、この作品には詰まっているのです。