第四百三十六話 バレンタイン その五 ♡


『こちらスタ子です。先程膨大な落雷を発見したんですが、異常ありませんか?』

 

 スタ子よ。多分その連絡……この面子じゃいくらしても足りないわよ。

 

「こちら淀子。馬鹿が失敗して落雷を受けたわ」

『どの馬鹿ですか?』

「アンタの飼い主よ」

『私はペットじゃありません! そして飼い主なんて知りません!』

「恋、こりゃダメね。もう何があってもアンタは助けなさそうよ」

『当たり前です! 博士がろくでもない人だという事は、もう何故か知っています!』

「ちょっ、私はし、知らないわよ!」

 

 この反応が数話前からどうも怪しいのよね……。

 何があったらこんなに臭くなるのかしら。

 

「淀子には関係ないわよ」

「の割には動揺し過ぎじゃない?」

 

 怪しい……。

 

「ひつじの真似やめなさい。焼き鳥にするわよ」

 

※※※(side 藍田)

 

「あの性犯罪者さん」

 

 いきなりだな。

 

「……」

「性犯罪者さん?」

「……」

「性犯罪者さん!」

「うるせえ! 眼鏡!」

「……」

 

 そしてお前も罵ったら無視するのか……美咲。

 

「なんでついて来てるんですの?」

「いやあ、良いおっぱいしてるな~って」

「爆殺しますわよ?」

 

 褒めたのに。

 

「セクハラですわ」

「解せぬ」

 

 いや当たり前よ。By淀子

 

「誰?」

 

 淀子よ。アンタの脳内に直接言葉を送ってるわ。By淀子

 

「淀子……お前はいつから斉〇楠雄になった?」

 

かめはめ波、瞬間移動、パイロキネシス……色々出来るわよ。By淀子

 

 パクるなら一つのキャラの固定にしろ……。

 

「貴女は〇ラックジャックのパクリと聞きましたが?」

「パクリと言うな! オマージュだ!」

 

 そうね。アンタがパクリだと元ネタがいい迷惑よ。By淀子

 

「何でもっとマシなフォローが出来ないの? 淀子さん」

 

 もっとマシな人生を送ったらどうなの藍田くん。By淀子

 

「彼女にフラれたのは俺が悪くないとだけは言おう」

 

 信用出来ないわね。By淀子

 

「どんだけ信用ないのよ俺」

「半径十メートル以内に近付かないで欲しいですわ」

 

 この世に存在しないで欲しいわ。By淀子

 

「……いくつか質問するぞ」

「……」

 

 ……。By淀子

 

「俺とGならGを選ぶ?」

「はいですわ」

 

 選ぶわね。By淀子

 

「俺と付き合うのと、ゴミ箱の中から飯を探す生活なら後者を選ぶ?」

「当然ですわ」

 

 当たり前。By淀子

 

「最後に……俺が改心してもまともには付き合わない?」

 

「せーの」せーの。By淀子

 

 ?

 

「貴女みたいな勘の良い変態なんて死んで欲しいですわ」アンタみたいな勘の良い変態は地獄へ落ちて、どうぞ。By淀子

 

「マジかよお前ら最低だな」

 

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