第三百五十九話 先輩とのデート その九


「……雷?」

「今日は雨かな」

「嫌ですね先輩」

「うん……」

 

 ……。

 

※※※ ♡

 

 さて、久しぶりの私視点♪

 

「あー、他人の不幸の前祝いのアイスって美味いわねえ」

『あら淀子ちゃん、働かないなら今から殴りに行くわよ?』

「今馬鹿のせいで下手に動くとマズいから後にしなさい」

『あらそうなのね』

 

 というかぶっちゃけた話……和泉とかは私よりゲームやらなさそうだし分かんのかな?

 

『て……か……俺以外……ゲーム下手くそ……多いだろ』

「もう喋れる程度まで治ったの」

『創造……神が……この程度で死ぬわけねえだろ……』

 

 取り敢えず罰としてあとで肉片に変えに行くわ。

 

『それしたらお前ら負けるけどな確実に』

「は? 勝つけど?」

『ふぁっ?』

「さっきも言ったけど江代は倒せるし、一応言うけど発電機だけ使ってもつまんないから、奥の手として普通に攻撃しても良いからね?」

『もうターゲット自分から攻撃しに行ってる時点でD〇Dじゃねえだろ』

 

 風としか言ってないわ。

 

『風って言えば何でも許されるスタイルやめようぜ……』

「だってよく考えなさいよ。もしこれがホントにある程度〇BDのルールに則ってたとして、私らを殺人鬼が殺せると思う?」

『確かに江代以外でも殺すの無理だよなこの面子……』

「それに私達の目的は逃げに来たんじゃないのよ。初の抹殺よ」

『もう読者の一部が「もう別ゲーで良くね?」とか言い出してるだろうよ』

 

 知らないわね。

 

「てかまだ江代来てないわね」

『ちょっと待ってならもっかいやるわ』

「今度は失敗しないでよ

 

 ボン!

 

『ァァァァァァァァァアアアアッ!』

 

 そっとしておくわ……。

 

『おい4の主人公ぶらないで助けてくれえ……』

 

 ちょっと何言ってるのか分からないわ。

 

『そう言えば淀ちゃん。殺人鬼……? が近付いてきたらどうやって分かるのかしら?』

「アンタ江代の気くらい分かるでしょ。一応プレイヤーには心臓の鼓動音が聞こえる筈だけど」

『あら偶然ね。今聞こえるわ』

 

 ……は?

 

「今何してる?」

『今?』

 

『「アンタの後ろにいるわ」』

 

 しまった!

 

「母さん……アンタやっぱり裏切ったのね」

「初ちゃんのデートに協力するつもりもないけど、江代ちゃんの敵になるわけにはいかないわ」

 

「ふっ、赤の姫……。吾も今回は貧乳の銃士の味方だ……覚悟しろ」

 

 めんどくさいのが二人に増えたわね。

 

「だけど良いの? アンタ二人になった所で、足止めくらいにしかなれないわよ」

「ふっ……足止めだけでも別に良い」

 

 最近の江代が無駄にカッコイイのが腹立つわね。

 

「こんな人想いの良い子に協力しない親なんていないわ」

「アンタのはただの贔屓な毒親」

 

 なんでこいつ警察に捕まんないの?

 

『特大ブーメラン投げたなお前』

「何の話?」

『自覚ないなら良いや』

「よく分からないけど腹立ったから後で殴るね。てかもう一度スキルチェック失敗して灰になりなさい」

 

 私より先に母さんが捕まるべきよ……そうよね?

 正直に手を挙げなさい?

 

「? そう淀子様の言う通り? 読者皆分かってるわね」

『だってあげなきゃ死ぬじゃん』

「うん殺すわ。逆らう奴は死刑」

『……』

 

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