第三百五十二話 先輩とのデート その二
……。
「もうダメだ……おしまいだ」
「ふっ、世界の終わりのような顔をしている」
「当たり前だろ」
クリスマスになったら告白して、キスしたいってそう思ってたのに。
「おいおい忘れたのか? 吾は言った筈だぞ……協力すると」
そうだった。
「前回との繋がりが弱くなったからと言え、忘れるなよ」
「すまんすまん」
最近まで中途半端だったのに、急に極端だもんな。
「それで……吾は何をすればよい?」
「取り敢えずだな……」
※※※
江代に作戦を話し、私はゆっくりと眠り。
「朝だ朝だーよー♪」
某熱血テニス選手のように歌いながらカーテンを開ける。
「ついに頭おかしくなったのかしら」
「ふっ、そうかもな」
傷付くなおい。
「さあテメエら、私が出掛ける前に朝飯を作るから着替えとけよ」
「ふっ、承知」
「はいはいうるさいわね……」
※※※
……。
「母さん」
「あら初ちゃんおはよう。今日の朝ごはんはベーコンエッグよ」
「空気読めよテメエ!」
姉さんの時も江代の時もテメエ料理してねえだろ!?
「あらそうかしら?」
「なんで私だけこうなる……」
「アンタの普段の行いが悪いからじゃない? あ初ちゃん、お酒買ってきて」
「今から出かけるんだよ。断る」
「あら殴るわよ?」
「スピリタスで良いか?」
「死にたい?」
「わーったようるせえな」
はあ……行くしかねえか。
「ママッ!」
江代?
「あら江代ちゃんどうしたの?」
「ママ、あたしがお使い行く!」
「あらあら初ちゃんに任せたから良いのよ?」
「初お姉ちゃん、これから大事な用があるの! だから今から行かせて行けなくなったら、お姉ちゃんが可哀想……だからあたし行く!」
江代ぉ……。
「江代ちゃん……」
「ママ?」
「嬉しいわ……江代ちゃんはやっぱりいい子ね!」
「えへへ……」
なでなでするお袋。
「じゃあビールお願いね」
「うん!」
※※※
「取り敢えず吾は買い物に行く。終わったらすぐに支援に回るから、それまでは耐えてくれよ貧乳の銃士」
「お、おう……ありがとう」
今日ばかりは江代に感謝だな。今回もこれから助けてもらうわけだし。
あとは姉さんの襲撃を江代に何とかしてもらおう。
「初ちゃん朝ごはん食べなさ~い。江代ちゃんの分はちゃんと取っておくのよ~」
「あいよ」
絶対性こ……あ間違えた。成功するぞ。
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