第二百七十五話 修学旅行 その四


 取り敢えず探知機前に二人を立たせ、

 

「んで、なんでお前らがここに来てんの? まず遠藤、お前常識人の筈だろ?」

「俺が望んでここまで来るわけないだろ……?」

 

 こいつはワケありだな。

 

「淀子ちゃん、作者の親友と沖縄に行きたいって言うけど三姉妹に出るのは流石にマズいって事で、俺が身代わりになったってわけです」

 

 大体姉さんTwitterで作者の友人に迷惑かけすぎな。

 

「そして藍田。お前は多分性欲が抑えられなかったんだな?」

「何でバレた?」

「絶対その顔はエロい事期待してるだろ」

「はい」

 

 はい、じゃねえよ。

 

「あのな。飛行機待ってくれねえんだよ。お前らみたいなのがいるとこっちも困るんだからいい加減にしてくれ」

「……」

「はあはあ……」

 

 ダメだ両方とも違う理由で聞いてねえ。

 

「取り敢えず乗せなさい」

「ダメです」

「おっぱい写メ一枚」

「は……はひい!」

 

 このエロ検査官!

 

※※※

 

 お次は美咲。

 

「私が引っかかるわけがありませんわ」

 

 ビー!

 

「お客様、これは何ですか?」

「爆弾です」

「?」

「爆弾です」

「君逮捕されに来たの?」

「あの目つき悪い貧乳をこの手で殺す為に来ました」

 

 やっぱテメエはそのつもりかよ。

 

「君ちょっと署まで来てもらうよ」

「ゑ」

 

 あばよ爆弾眼鏡。

 

「どうしてですのぉお!」

 

 よしあいつはこの旅行編には出てこねえ。

 

「次は和泉、お前だぞ」

「私かー。通るよ~」

 

 ……。

 

「問題ありません。どうぞ」

 

 良かった。和泉にまた変な属性が追加される事は無かった。

 

「じゃあ私だな。まあ私が引っかかるなんてまずあり得な

 

 ビー!

 

「……?」

 

 あれ? 私の方に反応した?

 

「あの私金属持ち込んでませんよ」

「いや金属ではなく、別のものを読み取ったんですよ」

 

 ?

 

「貴方……女ですか?」

「……は?」

 

 三百六十度どの角度から見ても私は女だよ。

 

「の割には胸がな

「AVみたいな妄想してんじゃねえよ。女なんてみんなこんなもんなんだよ……」

「すすすすみせまん!」

 

 大体作者の周りにいた人もまな

 

「それ以上自分を肯定するのはやめなさい」

「黙れ巨乳! どうせテメエらこれがエロ同人が出るレベルになったら真っ先に題材にされるんだ! 残念だったなバーカ!」

 

 バーカバカバーカ!

 

「……取り敢えず飛行機で眠りなさい」

「ゑ?」

 

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