第百九十四話 アイドル大会編 その二十 ✝
「ここまでのよぉねぇ……じゃぁ……ころすわぁ……」
貧乳の銃士がエアガンを向ける。
対して吾は、木刀を構え。
「見よ、我が魔法!」
『ギガウィンド』
「ギガウィンドッ!!」
吾の木刀から、勢いよく風の刃が放たれた。
「くっ……」
「これだけでは無いぞ……」
『ハウリングマジック』
「ハウリングマジック!!」
「これは……」
ハウリングマジック……。
木刀の機械に自然の風を吸い込ませ、再発散させる魔法だ。
それは自分の放った魔法も例外ではない。
マイクハウリングの如く、二重、三重に強化された風が貧乳の銃士を襲う。
「きゃぁ、わたしぃ、ふきとばされるぅ……」
「帰るべき所へ帰れ……淫獣・貧乳の銃士よ!」
「やなかんじ~!」
【浅井初、脱落】
※※※(実況部屋)
『さあ、既に脱落者が一人現れたアイドル大会石探しの特訓! 唯一石を脳内スコープで探せるという能力の持ち主を失った今、江代と美咲はどう探すのだろうか! 実況は心夜でお送りします!』
『解説は私、浅井淀子よ』
あれ?
『てかお前、料理は?』
『あー……初から話を聞いてた奴らに参加を断られた』
やっぱりか。
『私の料理美味しいわよね?』
『あのな……世界中どこ行ってもそばとところてん間違える馬鹿はいねえと思うぞ』
『だってあれキャベツとレタスくらい見た目分かり辛いわよ』
『お前眼科行け』
『嫌よ。アンタこそ右目の視力だけ異常に低いんだから行きなさいよ』
断る。
『というかさっきのは……』
『なんか作者凄い震えてるわね……』
『いや一度……あの状態の初さんに殺されてるからな……』
『流石にトラウマになるわね……』
『例えで言うならアニメのショーで頭が取れたのを見た子供のような気分だ』
『例え言った瞬間腹抱えて笑いそうになったんだけど』
『ゑ……』
『いや何でもないわ。実況を続けるわよ』
※※※
ふっ……何とか貧乳の銃士を倒したか……。
「さて、石を……」
いや待てよ……。
貧乳の銃士はスキルで、遠くのものを探せたんだよな……。
てことはそこに向かって、あんなに急いで駆けてたという事になる。
「もし吾の勘が当たっているとしたら……」
探す難易度を……自ら上げてしまった……という事になる。
「どうしてそんな事をしたんだよぉお!!」
※※※
『なんか新しい派生形が出たわね』
『藤原〇也の汎用性凄いからな』
『おー。例えば?』
『お前が言いそうなのだと……「どうして彼氏が出来ないのよぉお!!」とか?』
『それ彼の真似としては薄くない?』
『そうか?』
『そうよ。私のお手本を見てなさい』
『おう』
『「どうしてバ〇ガサ終しちゃうんだよぉお!!」』
やめてくれ。
『「〇穂に会えなくするんだよぉお!! 蓮〇に会えなくするんだよぉお!!」』
やだああああああああああああああああッ!!
『な、泣かないでよ……』
うわあああああああん! ああん!
『無理だあああああああああああああ!』
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます