第百二十四話 ヨド☆トモ その四


 ゲーム機をご都合主義の力で修理し、続きをプレイ。

 

し〇〇〇〇二号『テメエの家族の事を知りてえ。教えろ』

 

 相変わらずの質問の仕方。

 しかし姉さんの顔は癒えている。これのどこが可愛いんだろうか。

 

し〇〇〇〇二号『テメエは何人家族だ?』

 

「微妙な質問ねえ」

 

 親父とお袋が旅行で二章も家を空けてるからな。

 

し〇〇〇〇二号『早くしろ!』

 

「殴って良いかしら」

「一回でもキツイのにもう一度ご都合主義を発動させる気か」

 

 大体ご都合主義でゲームを直したって何だ。

 

「これギャグラノベだしね」

 

 魔法の一言と化してるな。もう。

 

「取り敢えず五人家族にしとくわね」

 

し〇〇〇〇二号『五人家族か。テメエ以外はどんな奴なんだ?』

 

『詳しい特徴を入れてください』

『一人目: 二人目: 三人目: 四人目:』

 

 初めて見たわこんなん。

 これを普通の育成ゲーで片付けて大丈夫なのか?

 

「んーっと……」

 

 さて……姉さんはどうやったんだ?

 

『一人目:雑魚ママ 二人目:まだ出てない親父 三人目:『万年発情期処女の極み(レズ)ゴッド』 四人目:中二病チューバ―』

 

 三人目は私だよな? いい加減忘れろよ。

 

「断る」

 

 夢の中で死ね。

 

し〇〇〇〇二号『なるほどな。三人目は絶対貧乳そうだな』

 

 なんでわかったんだよ。

 

し〇〇〇〇二号『あとで食べて良いか?』

 

 ひいっ!

 

「ダメよし〇〇〇〇。そんなの食べたらお腹壊すわよ」

 

 テメエ絞め殺すぞ夢の中で。

 

し〇〇〇〇二号『今殺気を感じたな』

 

 わざとやってるだろテメエ!

 

「可愛いわね~」

 

 もうこいつはほっとこう……。

 

※※※

 

し〇〇〇〇二号『今度は他の事を教えてくれや。そうだな……テメエが三人目の奴とよく行く店を教えやがれ』

 

 どんだけ三人目にこだわりがあるんだよ!

 仕様にしても酷いな!

 

「んーっと……」

 

『エロ本屋』

 

し〇〇〇〇二号『なるほどな……。テメエはそいつと「エロ本屋」に行くんだな』

 

 性癖バレるから連れてかねえよ。

 

「もうバレてるわよ」

 

 これ以上バレてたまるかクソが。

 

し〇〇〇〇二号『どんなものを買うんだ?』

 

「そうねえ」

 

『SMもの』

 

 あ……?

 

「だってアンタMでしょ?」

 

 は?

 

し〇〇〇〇二号『そういう趣味か』

 

 ――ピキッ。

 

「初?」

「……貸せ」

 

 そのまま電子レンジに入れ……。

 

「おい姉さん……。これをビルに向かって投げろ。さもなくばこのゲーム機をチンする」

「どうしたのよ」

 

 分からねえのかよ。

 

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