第百二十一話 ヨド☆トモ その一


『最初からおまけ 江代が某動画サイトのCMに出演したらこうなる』

  

 ――カチッ。

 

「ふっ、吾だ。江代令嬢だ。

闇の軍勢に、吾の作った動画を見せる為……騎士団を代表して自ら志願した。

貴様らの笑う顔は、吾の力となる……ふふふ。その顔をもっと見せろ……ッ!

吾のような事がしたい……? ふっ、これは遊びじゃない。

真似も程々にな。闇の騎士からのお約束だ」

 

 江代令嬢 +1,919,810FANS

 

 好きなことで、生きていく

 

 カクヨム

 

※※※

 

 六月某日。

 

「ただいま~」

「おかえり」

 

 今回のスタートは意外と普通だな。

 だが……。

 

「姉さん、カツアゲしてねえよな?」

「今日は買い物よ。たまにはゲームしたいと思ってね」

 

 こいつとゲームは……正直辛いぞ。

 

「あ、一人用よ。今動物と友達になれるってゲームが流行ってるらしいじゃない。だから私もやりたいのよ」

「あークマ・ト〇みたいな奴?」

「そうそう。私一度虎飼いたかったからトラトモ買ったわ」

 

 なんだそれ。

 聞いた事ねえぞ。

 

「なんか中古屋行ったら九十七パーセントオフで売ってたわ」

「相当クソゲーじゃねえか!」

「てか姉さん、何故虎?」

「え? 修行相手」

 

 虎死亡のお知らせ。

 

※※※

 

「さーてゲームスタート」

 

 隣で見てる事にしよう。

 

『チャンチャンチャン~♪』

 

「ポチっとね」

 

『ここは貴方の家です。しかし、街は今大混乱です』

 

 友達になるゲームだよな……? これ。

 

『動物園からホワイトタイガーが逃げ出し、大変な事になっています。まず貴方のエディットから始めましょう』

 

 絶対育成ゲーじゃねえだろ……。

 

「浅井淀子……っと」

 

『浅井淀子。貴方は虎から人界を守る者……虎守です』

 

 急にバ〇ガまで混ぜやがった!

 

「作者、相当ハマってるみたいね」

「もう無茶苦茶だよ……」

 

『では、育成する為の虎をまずは捕まえましょう』

 

「育成ゲーってそうやるもんじゃねえだろ……」

 

 とまあ画面が進み。

 

???『ぐおおおおッ! 俺様に食わせろォォォッ!』

 

 せめて可愛い虎にしろよ!

 嫌だわこんなん育てるの!

 

???『緑色で赤黄青の羽を生やした四人兄弟でゲーム好きのババアがいる鳥を食わせろォォォォッ!』

 

 ピンポイントで某会社の鳥のキャラだよな!?

 

???『あと人参嫌いの兎も食わせろォォォォォォッ!(性的な意味で)』

 

 あああああああああッ!! らめえええええええええッ!!

 

『あれが今回のターゲットです。出撃しましょう!』

 

※※※(数分後)

 

『おめでとうございます。育てる虎を捕まえたみたいです』

 

「やったわね!」

「お……おう」

 

 ゆーてバトルクリアしたの私なんだが。

 某コロ〇ラのゲームと同じシステムだからな。楽だわ。

 

『早速虎を育ててみましょう』

 

???『グルル……』

 

 もうやだ。

 

「まず名前をつけるみたいね」

 

『名前を付けましょう』

 

 さてどんな名前を……。

 

『し〇〇〇〇』

 

 やめろォォォォッ!!

 

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