ヒーロー2 ストリートファイター
地球人は強すぎる。
ネーバ星の天使達はそう認識するようになった。
治安の悪いネーバ星で必要とされる犬塚は、滅多に地球に帰らない。
■
里見は身長体重は年相応だが、
小学校入学の時点ですでに大人と変わらない身体能力に育っていた。
犬神と東犬はかろうじて技術面で勝っているが、
要領のいい里見の免許皆伝までは時間の問題だった。
高校生になると修行の成果を試すために、
夜回りを始める。
深夜、大阪城をランニングしている里見に狛ちゃんから連絡が来た。
天神橋筋でひったくり。
地下駐車場で電動バイクに乗り淀川に向かう。
初犯ではない。
犯人は前回の犯行時、路地を縫って守口方面に逃走していた。
その守口方面は警察に任せ、
今回は新大阪方面に逃走すると予測してバイクを飛ばす。
淀川を越えた所でUFOの如く点滅する乙姫を発見した。
犯人を見つけて追跡してくれている。
気付かれないように上空の乙姫越しに追っていると、
暴走族が後ろから信号無視して追い越していく。
前方のコンビニ駐車場で合流したので追いつき、
犯人のスクーターを調べ、ひったくられたバックを狛ちゃんに照会してもらった。
ついでに全てのバイクを撮影しているとコンビニから犯人と暴走族が出てきた。
パシャリ、犯人を撮影して挑発する。
10人ほど居るが、襲い掛かって来る者とバイクに乗る者に分かれた。
犯人の他三人が殴りかかって来る。
修行の成果なのか恐ろしくゆっくりに見えた。
包囲するという予備動作が無い。
一番強そうな先頭の男に踏み込んで、不用意な前蹴りを丁寧に受け止める。
隙と見て殴りかかってきたもう一人の男、
ひったくり犯をクロスカウンターでKOした。
倒れる男を受け止めさせている間に下がる。
複数のバイクがハイビームで里見を照らした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます