ファンタジー革命4 畳返し

犬塚天狗はドラゴンに叩き潰される直前、

堕天使陽子の元に転送していた。


陽子「囮にして申し訳ない。」


犬塚「無事でなにより」


追撃役のドラゴンが咆哮を上げる。

敵本拠地に居るからには数秒以内に増援が来るだろう。

おそらく上層からも下層からも。


犬塚「任せてもらおう」

犬塚がドラゴンに突撃する。


ドラゴンはブレスで迎撃を試みた。

冷凍ブレスは一息単発式ではなく照射される。


村雨で切っても温度が下がる事自体は防げないのだ。

地球に現れた時から想定し、懸念していたブレス攻撃。


犬塚は新婚旅行中に対策を練っていた。


村雨を床に突き立て、切り上げる。

床がせり上がり盾となった。


村雨に沿って立ち上がった盾は二層になっていて、

ちょっとした魔法瓶効果もある。

そして金剛力の小太刀を突き刺し、タワーシールドとして前進する。


古流の足さばきは向かい風ごときでは止められない。

そのまま距離を詰めれば村雨の間合いとなる。


前足が切り落とされると、堕天使ライダーは飛んで犬塚の背後に回り込んだ。


ブレスを盾で防ぐ犬塚に堕天使が最大間合いのビームサーベルで切りかかるが、

村雨の霧はビームサーベルを故障させる。


むなしく空を切る堕天使にブレスの勢いも付けて踏み込み、首を切った。


陽子の方を見るとドラゴンライダーがわらわらと船内に突入して来ている。

犬塚は陽子を置き去りにして床や壁、天井を切って通路を塞いだ。


ドラゴンがまたブレスを吐く。

自ら断った退路により、冷気がこもる。


犬塚は盾越しに堕天使の死体を投げた。

金剛力で投げた死体は結構な勢いが有ったが、

ドラゴンは躱して翼膜で受け止めた。


死体には犬塚の考の珠が仕込んである。

陽子が転送してきてた。


陽子「きゃー」

ビームサーベルを振り回してドラゴンを切り刻む。


止めは犬塚が刺した。


陽子「仕返しですか」


犬塚「無事でなにより」

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